日本には、世界に誇る多くの文化財があります。
しかしその多くは、火災に極めて弱い構造で守られているという現実があります。
文化財防火デーは、過去の教訓を未来につなぐための日です。
■① 文化財防火デーとは何か
昭和24年1月26日、現存する世界最古の木造建造物である法隆寺金堂で火災が発生し、貴重な壁画が焼損しました。
この出来事を契機に、
文化財を火災から守ること、
そして国民全体の文化財愛護意識を高めることを目的として、
昭和30年から
毎年1月26日を「文化財防火デー」
と定め、消防庁と文化庁が共同で全国的な防火運動を行っています。
■② 文化財はなぜ火災に弱いのか
日本の文化財建造物の多くは木造です。
また、美術工芸品についても、
・木
・紙
・布
など、燃えやすい素材で作られているものが大半です。
ひとたび火災が発生すれば、
代替のきかない歴史・文化が一瞬で失われます。
令和元年に発生した首里城火災は、
文化財防火対策の重要性を、全国に強く突きつけました。
■③ 文化財を守るのは関係者だけではない
文化財を守るためには、
・火気管理などの出火防止対策
・設備面での防火対策
はもちろん重要です。
しかしそれだけでは不十分です。
文化財関係者や消防機関だけでなく、
地域住民の理解と協力があって初めて、
文化財は守られます。
日常の見守りや、
「いつもと違う」に気づく目が、
大きな被害を防ぐことがあります。
■④ 文化財防火デーに行われる取り組み
文化財防火デー当日を中心に、
全国各地で消防訓練や防火行事が実施されます。
第72回文化財防火デーでは、次の場所で訓練が予定されています。
・松江城(島根県松江市)
令和8年1月26日
・大國魂神社(東京都府中市)
令和8年1月26日
これらの訓練では、
文化財関係者と消防関係者が連携し、
実際の火災を想定した対応確認が行われます。
■⑤ 実施方針で重視されているポイント
文化財防火デーでは、次のような点が重視されています。
・防火・防災訓練や広報活動を通じた意識啓発
・防火対策ガイドラインに基づく点検・見直し
・工事やイベント時を想定した防火管理の徹底
・通報、初期消火、消火栓活用など初動対応の確認
・訓練結果の検証と改善
形式的な訓練ではなく、
「実際に起きたらどう動くか」を具体的に確認することが重要とされています。
■⑥ 文化財防火デーを自分ごとにする
文化財は、過去から未来へ受け継ぐものです。
一度失われれば、二度と元には戻りません。
・文化財の近くで火気を扱うときの注意
・地域の防火訓練への参加
・文化財を守る意識を持つこと
一人ひとりの行動が、
何百年、何千年の歴史を守る力になります。
文化財防火デーをきっかけに、
防災と文化財保護を自分ごととして考える
その一歩を踏み出しましょう。

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