消防の現場は、体力や精神力だけでなく、
多様な視点と柔軟な対応力が求められる時代に入っています。
その中で近年、国を挙げて進められているのが
女性消防吏員の活躍推進です。
■① 女性消防吏員活躍推進の背景
消防庁では、
「消防本部における女性職員の更なる活躍に向けた検討会」の提言を踏まえ、
・全国の消防吏員に占める女性消防吏員の割合を
・令和8年度当初までに 5% に引き上げる
という共通目標を掲げています。
現在も通知やガイドラインを通じて、
全国の消防本部に取組の強化を求めています。
■② 消防庁女性活躍ガイドブックとは
各消防本部の取組を全国で共有するため、
消防庁は「女性活躍ガイドブック」を作成・公表しています。
・女性消防吏員の採用事例
・働き続けやすい職場環境づくり
・先進的なモデル事業の取組
などがまとめられており、
令和5年度で 第7版 が発行されています。
■③ 女性消防吏員の現状と課題
令和5年4月1日現在、
・全国722消防本部のうち628本部
・女性消防吏員:5,829人
・全体に占める割合:3.5%
女性比率は年々増加しているものの、
目標の5%達成には、さらなる取組が必要な状況です。
■④ 採用拡大に向けた取組事例
女性消防吏員を増やすため、
各地で工夫を凝らした採用活動が行われています。
・女性向け職業説明会の開催
・ケーブルテレビやSNSを活用したPR
・プロスポーツチームとのコラボ動画制作
消防の仕事を「知ってもらう」工夫が、
採用の第一歩となっています。
■⑤ 女性専用施設・装備の改善
働きやすい環境整備も重要な取組です。
・女性専用施設の整備
・女性用活動服の製作
身体的な違いを前提とした配慮は、
安全性とパフォーマンスの向上につながります。
■⑥ 適材適所による職域の拡大
「できない前提」ではなく、
適性を重視する配置が進められています。
・女性チームによる救助技術大会出場
・緊急消防援助隊への派遣
女性消防吏員が第一線で活躍する事例も、
全国で増えています。
■⑦ ライフステージに応じた配慮
長く働き続けるための支援も欠かせません。
・産前産後、育児休業サポート
・復帰支援プログラム
・メンター制度の確立
ライフイベントを理由に、
キャリアを諦めなくてよい仕組みづくりが進んでいます。
■⑧ モデル事業に見る先進的な挑戦
国の委託によるモデル事業では、
全国の消防本部が先進的な取組に挑戦しています。
・メタバースを活用した消防署見学
・プロ野球球団とのコラボPR
・航空会社と連携した意識改革研修
・女性の体調や働き方に関する研修会
これらの取組は、
消防組織全体の質を高める効果も生んでいます。
■⑨ まとめ:女性の活躍は消防力の向上につながる
女性消防吏員の活躍推進は、
単なる人数目標ではありません。
・多様な視点による判断力の向上
・組織の活性化
・住民サービスの質の向上
につながる重要な防災施策です。
これからの消防には、
性別に関係なく力を発揮できる組織づくりが求められています。
女性消防吏員の活躍は、その大きな原動力となっています。

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