交通事故や転倒事故が相次ぐ中で、改めて注目されているのがスマートフォンの「衝突検知」機能です。
実際に、交通事故やヘリコプター事故の現場で、スマホが自動的に119番通報を行い、救助につながった事例も報告されています。
一方で、設定不足や誤作動による混乱も起きています。
この機能を「本当に役立つ防災機能」として活かすために、仕組みと事前準備を整理します。
■① スマホの「衝突検知」とは何か
衝突検知は、iPhoneやPixelの一部機種に搭載されている安全機能です。
・強い衝撃を加速度センサーやGPSで検知
・一定時間(約20秒)操作がない場合
・自動で119番へ発信
・現在地情報を消防へ送信
意識を失った場合でも、本人に代わって通報してくれる仕組みです。
■② 実際に命を救った事例も発生している
近年、次のような事例が確認されています。
・交通事故で4人のうち1人のiPhoneが衝突を検知し自動通報
・火口付近でのヘリコプター事故で搭乗者のスマホが衝撃を検知し通報
「偶然の機能」ではなく、現実に救助につながっている防災機能です。
■③ 対応機種は限られている
衝突検知が使えるのは、主に次の機種です。
・iPhone 14以降
・Pixel 4a以降
Galaxy、Xperia、AQUOSなど多くのAndroid端末には、現時点では基本的に搭載されていません。
まずは、自分のスマホが対応しているか確認することが第一歩です。
■④ 初期設定だけでは「半分しか使えていない」
衝突検知は初期設定でオンになっていますが、それだけでは不十分です。
iPhoneの場合
・「ヘルスケア」アプリ
・「メディカルID」を開く
・血液型、アレルギー、持病、服用中の薬を登録
Pixelの場合
・「緊急情報サービス」アプリ
・医療情報を入力
これらの情報は、救急隊が到着した際の重要な判断材料になります。
■⑤ 緊急連絡先の登録がカギになる
もう一つ重要なのが「緊急連絡先」の設定です。
・家族や信頼できる人を登録
・119番通報後、現在地情報が自動送信
本人が話せない状況でも、家族に状況が伝わる仕組みが整います。
設定確認
・iPhone:「設定」→「緊急SOS」
・Pixel:「緊急情報サービス」アプリ
一度も確認していない人は、必ず見直してください。
■⑥ 誤作動は「起こりうる前提」で考える
衝突検知は万能ではありません。
・スキーやスノーボードの転倒
・ジェットコースター
・激しいスポーツ
こうした場面で誤作動するケースも、実際に報告されています。
消防関係者によると、スマホ由来の誤報は「1週間に数件」発生しています。
■⑦ 誤作動したときの鉄則は一つだけ
誤作動して119番につながった場合、絶対にしてはいけない行動があります。
無言で電話を切ることです。
正しい対応は、
・電話を切らず
・「間違いでした」と伝える
無言で切ると、消防は「事故発生」と判断し、位置情報をもとに出動します。
折り返しの電話にも必ず出てください。
■⑧ まとめ|衝突検知は「設定してこそ防災」
スマホの衝突検知は、持っているだけでは意味がありません。
・対応機種か確認する
・医療情報を登録する
・緊急連絡先を設定する
・誤作動時の対応を知っておく
これらを整えて初めて、「命を守る防災機能」になります。
今日、5分でできる設定確認が、将来の自分や家族を守る可能性があります。
ぜひ一度、スマートフォンの設定を見直してみてください。

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