【防災士が解説】サウナ事故を防ぐ安全管理とは|防災×サウナ安全対策赤坂サウナ夫婦死亡事故を受けた厚労省通知のポイント

東京・赤坂のサウナ施設で夫婦が死亡した事故を受け、厚生労働省は全国の自治体に対し、サウナ施設の安全管理状況を確認するよう通知しました。リラクゼーションの場として利用者が増える一方、密閉空間・高温環境という特性上、サウナには特有のリスクがあります。今回の通知内容から、事故防止の要点を整理します。


■① なぜサウナ事故が防災の視点で重要なのか

サウナは一見「日常利用施設」ですが、
・高温
・低酸素状態になりやすい空間
・意識障害が起きても気づかれにくい

という条件が重なります。これは災害時の密閉空間リスクと共通しており、予防と初動対応の遅れが致命傷になりやすい環境です。


■② 厚労省が自治体に求めた確認事項

今回の通知では、全国の自治体に対し、主に次の点を今月末までに確認するよう求めています。

・非常用ブザーの設置有無
・緊急時にスタッフがすぐ駆けつけられる体制
・扉が内側から押すだけで開く構造になっているか

いずれも「閉じ込め」「異変の見逃し」を防ぐための基本項目です。


■③ 非常用ブザーは“命の最後の手段”

サウナ室内で体調が急変した場合、
声が出せない
立ち上がれない

といった状況も想定されます。
その中でワンタッチで異常を伝えられる非常用ブザーは、命を守る最後の手段です。

設置されていない、使いにくい位置にある、作動確認がされていない、これらは重大なリスクになります。


■④ 駆けつけ体制が不十分だと意味がない

ブザーが鳴っても、
・誰も気づかない
・人手がなく対応が遅れる

では意味がありません。
厚労省が「緊急時の駆けつけ体制」を重視しているのは、設備と運用はセットだからです。


■⑤ 扉構造は“内開き・簡易開放”が原則

高温下では判断力や筋力が低下します。
そのため、

・内側から軽く押すだけで開く
・鍵や複雑な操作が不要

といった構造が重要です。
閉じ込め状態は、短時間でも致命的になり得ます。


■⑥ 利用者側も知っておくべき安全確認ポイント

施設任せにせず、利用者自身も次を意識することが重要です。

・非常用ブザーの位置を入室前に確認
・扉の開け方を実際に触って確認
・体調が万全でない時は無理をしない

これは災害時の「事前確認」と同じ考え方です。


■⑦ 今後、全国的な注意喚起へ

厚労省は、自治体から集まった確認結果をもとに、
サウナ施設に必要な安全管理や注意喚起を改めて検討するとしています。

今回の事故は個別事案ではなく、
全国どこでも起こり得る構造的リスクとして扱われています。


■⑧ まとめ|サウナも“安全設計”が命を守る

サウナ事故は、
・設備
・運用
・利用者意識

この三つが欠けたときに起こります。

防災の基本は「起きてから対応」ではなく、
起きないように設計すること

日常のリラクゼーション空間こそ、
安全管理の質がそのまま命の安全につながります。

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