【元消防職員が解説】若年定年退職自衛官の活用調査とは|防災×人材確保消防力を支える「即戦力人材」に注目が集まる理由

消防庁は、若年定年退職自衛官の活用をさらに進めるため、各消防本部における採用試験の実施予定などに関する調査を実施することを通知しました。これは、人材不足が深刻化する消防現場にとって、極めて現実的かつ重要な動きです。


■① 若年定年退職自衛官とは何か

自衛官は一般の公務員よりも早く、55~58歳で定年退職します。毎年およそ4,000人が若年で退職しており、防衛省では再就職支援や職業訓練を実施しています。年齢的にも体力・経験ともに十分で、即戦力となり得る人材層です。


■② 消防と相性が良い理由

若年定年退職自衛官の中には、自動車整備士、海技士など、消防業務と親和性の高い資格・経験を有する人材が多数います。
・車両整備
・航空・船舶関連
・組織運用・安全管理
こうした分野では、長年の自衛隊経験がそのまま活かせます。


■③ 国が連携を強化する背景

消防庁と防衛省は、令和3年12月に「人材の確保及び活用に係る相互連携の申合せ」を改定しました。これは単なる理念ではなく、
「消防と自衛隊で人材を循環させる」
という明確な方向性を示したものです。今回の調査は、その実行段階に入ったことを意味します。


■④ 各消防本部に求められる対応

消防庁は、各都道府県を通じて、市町村消防本部に対し、
・若年定年退職自衛官を対象とした採用試験の予定
・資格を活かした専門職での活用可能性
について検討・把握するよう求めています。これは「検討してください」ではなく、「現実的にどう使うか」を問う調査です。


■⑤ 人材不足時代の現実解

少子化が進む中、新卒採用だけで消防力を維持するのは年々困難になっています。その一方で、災害は激甚化・複雑化しています。
経験・規律・専門性を備えた若年定年退職自衛官は、まさに今の消防に必要な人材像と重なります。


■⑥ 現場経験者としての視点

元消防職員として断言できるのは、「人は一朝一夕では育たない」ということです。だからこそ、すでに訓練され、組織での行動が身についている人材を迎える価値は大きい。これは現場の負担軽減にも直結します。


■⑦ まとめ|人材活用は防災力そのもの

若年定年退職自衛官の活用は、
・人材不足対策
・専門性の補強
・消防組織の持続性確保
すべてに直結します。

人をどう活かすかは、防災力をどう守るかそのものです。

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