地震や豪雨などの災害後、避難所や在宅避難で体調を崩す人は少なくありません。
その中でも見落とされがちなのが中耳炎です。
中耳炎は命に直結しにくいため軽視されがちですが、放置すると強い痛み・発熱・聴力低下を招き、避難生活の質を大きく下げる疾患です。
■① 災害時に中耳炎が増える理由
災害時は、中耳炎を引き起こしやすい条件が重なります。
・寒暖差が激しい
・粉塵や砂埃が多い
・手洗い・衛生環境が不十分
・睡眠不足、疲労、ストレス
・風邪や上気道感染が増える
特に子どもと高齢者は影響を受けやすい傾向があります。
■② 中耳炎の主な症状
災害時に注意したいサインは以下です。
・耳の痛み、違和感
・耳が詰まった感じ
・発熱
・耳だれ
・聞こえにくさ
「風邪の延長」と誤解され、対応が遅れることが多いのが特徴です。
■③ 避難所生活と中耳炎の関係
避難所では、
・人が密集する
・換気が不十分
・咳や鼻水の飛沫が多い
・横になれず回復しにくい
こうした環境が上気道感染 → 中耳炎の流れを加速させます。
■④ 特に注意が必要な人
次の人は重症化リスクが高まります。
・乳幼児、学童
・高齢者
・鼻炎、アレルギー持ち
・喘息・慢性副鼻腔炎がある人
本人が症状を訴えにくいケースも多く、周囲の気づきが重要です。
■⑤ 災害時の中耳炎予防行動
すぐにできる基本対策です。
・マスク着用で感染予防
・鼻を強くかまない
・冷えを防ぐ(耳・首)
・十分な水分補給
・睡眠時間を確保する
特に「鼻を強くかむ」は中耳炎悪化の原因になりやすいため注意が必要です。
■⑥ 応急的な対処の考え方
医療機関にすぐ行けない場合、
・痛みが強い場合は安静
・耳を温める(蒸しタオル)
・市販の解熱鎮痛剤を使用
・耳を触りすぎない
耳だれがある場合は無理に塞がないことが重要です。
■⑦ 防災備蓄に入れておきたいもの
中耳炎対策として有効な備えです。
・子ども用・大人用マスク
・解熱鎮痛剤
・鼻水対策用ティッシュ
・蒸しタオル用の清潔な布
・体温計
普段の風邪対策用品と兼用できます。
■⑧ よくある誤解と失敗
災害現場で多い誤解は、
・「少し痛いだけだから大丈夫」
・「様子を見れば治る」
・「医療が落ち着いてからでいい」
放置すると慢性化・難聴リスクにつながるため、早期対応が重要です。
■⑨ まとめ|中耳炎は“生活の質”を壊す災害リスク
中耳炎は目立ちませんが、
・強いストレスになる
・睡眠を妨げる
・子どもの不安を増幅させる
という点で、避難生活への影響は大きい疾患です。
防災とは、大きなケガだけでなく“小さな不調を悪化させないこと”
中耳炎対策も、立派な防災行動の一つです。

コメント