冬の災害時で最も危険なのが
“暖房が突然使えなくなる”という事態です。
特にエアコン暖房は、
・寒波
・停電
・雪詰まり
・室外機の凍結
によって故障や停止が起きやすく、
低体温症のリスクにつながります。
ここでは、防災士として
冬の「エアコン暖房が止まる原因」と
“即できる対策”をまとめます。
■① 冬にエアコンが止まる“代表的な原因”
● 1. 室外機の凍結
外気温が0℃以下になると、
室外機のファン周りが凍りつき、動かなくなります。
✔ 霜取り運転が終わらない
✔ 温風が出ない
✔ 冷たい風しか出ない
● 2. 寒波で能力不足
エアコンは気温が低すぎるとパワーを発揮できません。
✔ 外気温 −5℃以下で極端に弱るモデルも
✔ 古い機種は特に暖まりにくい
● 3. 停電
冬は送電線や変電設備が雪や風で故障するケースが増加。
✔ 停電 → 電源が切れる
✔ 復旧後もエラーで再起動しない
● 4. 室外機が雪に埋もれる
大雪の日に最も多いトラブル。
✔ ファンが回らずエラー停止
✔ 室外機が吸気できず暖まらない
● 5. フィルター詰まり
暖房不足・停止の8割はフィルター放置。
■② エアコン暖房が止まると発生する「冬の危険」
● 低体温症
特に夜間は体温が一気に下がる。
● 子ども・高齢者の体調悪化
寒さで免疫が落ち、肺炎・心疾患の発症が増える。
● 結露でカビ発生
暖房の急停止 → 屋内で冷え込み → 結露増加。
冬の暖房停止は“災害級の危険”です。
■③ 今すぐできる「冬のエアコン対策」
● ① 室外機の雪・氷チェック
・積雪
・霜
・落ち葉
を毎日確認。
→ 手で払うだけでトラブル防止。
● ② 室外機の前後50cmを確保
吸気・排気スペースが狭いと停止の原因。
● ③ フィルター掃除（最低2週間に一度）
暖房効率が大幅に改善。
● ④ エアコンの設定は「自動暖房」が最適
霜取り運転の効率が高い。
● ⑤ 停電時に備えて代替暖房を用意
● カセットガスストーブ（換気必要）
● 電気毛布
● 湯たんぽ
● ホッカイロ
※ 子ども・高齢者がいる家庭では特に重要。
■④ もし「突然暖房が止まった」時の応急対応
✔ 1. 室外機を見る（ほぼ原因がここ）
・雪
・氷
・吸気塞ぎ
・霜取りの長時間ループ
✔ 2. 一度電源プラグを抜き、5分後に再起動
エラーがリセットされる場合が多い。
✔ 3. 室内は“保温重視”で行動
・ドアや窓を閉める
・カーテンを閉める
・厚着をする
・部屋を移動しない
✔ 4. 停電ならブレーカーと地域停電情報を確認
スマホのバッテリーを温存する行動も重要。
■⑤ 冬の災害に向けて「最低限そろえるべき暖房代替装備」
● 電気毛布（消費電力が最小で温かい）
● 湯たんぽ（エアコン停止時でも最強）
● カイロ
● ブランケット・寝袋
● カセットガスストーブ（使用時は換気必須）
冬は“暖房のバックアップ”が命を守ります。
■まとめ
冬は、寒波・雪・停電で
エアコンが突然止まるリスクが高まります。
しかし、
● 室外機チェック
● フィルター掃除
● 自動運転
● 代替暖房の準備
● 停電対策
これらを整えておけば、
冬の災害時でも“暖房が止まらない家”にできます。
冬の防災は「暖房が止まる」という想定から始まります。
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