冬の災害・停電時、もっとも手軽で効果的な防寒具が 使い捨てカイロ。
ただ貼るだけ……ではなく、使い方ひとつで“体温維持力”は数倍変わります。
ここでは、防災士として
カイロの効果を最大化する冬の防災テクニックをまとめます。
■① カイロは「体のどこを温めるか」で効果が激変する
● 1. お腹(へそ周り)
→ 内臓が温まり、全身の血流が改善
→ 低体温・冷え性対策に最強
● 2. 背中(肩甲骨の間)
→ 脊髄近くを温めると体が効率よく温まる
→ 寒さで手足が動きにくい時に◎
● 3. 首の後ろ
→ 体温が逃げやすい場所
→ 少しの温度で全身がポカポカ
● 4. 足裏・つま先
→ 冬は“末端冷え”が転倒・判断力低下の原因
→ 立ち仕事や外出に効果的
■② やってはいけない“冬のNGカイロ使用”
✖ 直接肌に貼る
→ 低温やけどの原因(特に子ども・高齢者)
✖ 就寝時に貼ったまま寝る
→ 意識が落ちて低温やけどしやすい
✖ 同じ場所に長時間貼り続ける
→ 皮膚トラブルの元
✖ 電気毛布・こたつと併用して高温化
→ 皮膚の感覚が鈍り、やけどリスク大
■③ 停電時に“カイロが命を救う”理由
● 1. 暖房が止まると、体温は20分で低下
特に夜間は危険。
カイロ1つで体温保持が大きく違う。
● 2. 寝る前の「体幹だけカイロ」で一晩越せる
・腹
・腰
・背中
を軽く温めると、毛布の保温力が数倍アップ。
● 3. 避難所の寒さ対策に最適
広い体育館は足元がとにかく冷える。
足裏+腰の2点保温が効く。
■④ 家庭に常備すべき“冬のカイロセット”
✔ 貼るカイロ(大判)
✔ 貼らないカイロ
✔ 足用カイロ(靴下・靴の中タイプ)
✔ 小さめのミニカイロ
✔ 子ども・高齢者向けに低温タイプ
「大きさ」と「種類」を揃えることで
あらゆるシーンで使い分けられる。
■⑤ カイロ+併用で冬の防災力が跳ね上がるアイテム
● ネックウォーマー
→ 首の血流が安定して全身が温まりやすい
● レッグウォーマー
→ カイロの効果が末端まで届く
● ブランケット
→ カイロの熱を逃がさない最強の相棒
● 手袋・耳あて
→ 体温の消耗を大幅に抑える
■⑥ 子ども・高齢者は「低温やけど」に要注意
・皮膚が薄い
・感覚が鈍い
・血流が弱い
このため、低温やけどのリスクが高い。
40℃程度の“ぬるめの温かさ”がちょうど良い。
■まとめ
使い捨てカイロは、
● 停電時の防寒
● 在宅避難の体温維持
● 転倒・判断力低下の予防
など、冬の災害対策に欠かせない“命の装備”です。
貼る場所・使うタイミングを知っておくだけで、
冬の安全性は劇的に向上します。

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