冬になると増えるトラブルが 乾燥肌・手荒れ・ひび割れ。
一見「美容の問題」のようですが、実は防災の観点で見ると
● けがの悪化
● 細菌感染
● 手の機能低下
● 子ども・高齢者の不調
など、冬のリスクを跳ね上げる重大要因です。
ここでは、防災士として
冬の乾燥肌が“災害時に危険”な理由と、家庭でできる対策をまとめます。
■① 冬の乾燥肌が“防災の脆弱さ”につながる理由
● 1. ひび割れから細菌感染しやすい
皮膚のバリアが壊れると、
小さな傷からでも細菌が入り、
・化膿
・赤み
・痛み
につながる。
災害時は衛生環境が悪化するため、非常に危険。
● 2. 手の乾燥は「機能低下」を起こす
✔ カバンが持てない
✔ 子どもの手を引っ張れない
✔ 作業時に痛む
など、避難行動の妨げになる。
● 3. 高齢者は皮膚が破れやすい
冬は特に脆くなり、傷が治りにくい。
転倒時の外傷が重症化しやすい。
● 4. 子どもはかゆみで睡眠不足に
免疫力低下+体力消耗で風邪をひきやすくなる。
■② 冬に乾燥が悪化する原因
● 湿度20〜30%まで下がる日がある
冬の室内は砂漠より乾燥することも。
● 暖房の風が皮膚の水分を奪う
エアコン使用で肌表面が急速に乾く。
● 長時間のマスク
摩擦で頬・鼻周りが荒れやすい。
● 熱いシャワー
皮脂を流しすぎて乾燥悪化。
■③ 家庭でできる乾燥肌対策(防災士おすすめ)
✔ ① 入浴後5分以内に保湿
“5分以内”が最も吸収が良いタイミング。
● ワセリン
● クリーム
● ボディミルク
のどれかでOK。
✔ ② ハンドクリームは「寝る前」が効果最大
就寝中は皮脂分泌が弱い=回復のゴールデンタイム。
✔ ③ 乾燥した部屋では加湿器 or 濡れタオル
目標湿度は 40〜60%。
✔ ④ 手洗い後に必ず保湿
アルコール消毒だけでは乾燥するため、
「消毒 → ハンドクリーム」が基本。
✔ ⑤ 服の素材は“綿(コットン)”が安全
ウールの刺激で肌荒れが悪化する人もいる。
■④ 冬の災害時に乾燥肌が危険になる理由
● 避難所は空気が乾きやすい
体育館は広く、乾燥+ホコリで肌荒れが悪化。
● 手洗い・消毒が増える
細菌対策で乾燥肌が急激に悪化する。
● 暖房設備が不十分
肌のバリアが弱まる → 傷・かゆみが増加。
● ストレスで免疫低下
肌荒れが治りにくくなる。
■⑤ 家庭で備えておくと安心な“冬のスキンケアセット”
✔ ワセリン(最強のバリア)
✔ ハンドクリーム
✔ 保湿ティッシュ
✔ マスク(摩擦の少ないタイプ)
✔ コットン下着・手袋
✔ かゆみ止めローション
冬の避難所・停電時にも使える心強いセット。
■まとめ
乾燥肌は“冬の生活の質”だけでなく、
● 避難行動の妨げ
● けがの悪化
● 感染症のリスク
に直結する、防災上の重大な問題です。
保湿・加湿・摩擦対策を基本に、
冬は「肌のバリアを守ること」が災害対策にもつながります。

コメント