石油ストーブが災害時に役立つことは有名ですが、
「灯油を安全に備蓄する方法」を知らない人はとても多いです。
灯油は 誤った保管をすると劣化・発火・臭い・事故の原因 にもなります。
今回は、防災士の視点で「安全で正しい灯油の備蓄方法」を解説します。
✅① 保管場所は“屋内の涼しい場所”が正解
灯油は、気温が高い場所・直射日光に弱い燃料です。
✅ 日の当たらない場所
✅ 室温が安定している場所
✅ 屋外放置はNG(劣化・容器の膨張・変色)
【おすすめ保管場所】
● 玄関の収納
● 納戸
● 物置(屋内タイプ)
● ガレージの中(直射日光が当たらない場所)
✅② ポリタンクは“灯油専用”の赤 or 青だけ
水やガソリンなど、他用途で使った容器は絶対に使わないこと。
✅ 必ず灯油専用ポリタンク
✅ 口をしっかり閉めて気化を防ぐ
✅ 液垂れしないノズルを使用
タンクは劣化するので 5年を目安に交換 すると安心です。
✅③ 夏まで持ち越さない(劣化防止)
灯油は“生鮮品”と同じ。
時間と温度で必ず劣化します。
✅ 理想は「冬の間だけ使い切る」
✅ 夏まで残した灯油は使用しない
✅ 古い灯油はストーブ故障や異臭の原因に
※ どうしても余った場合は、販売店で処分相談ができます。
✅④ 火のそばに置かない・火気厳禁
当たり前ですが一番重要です。
✅ 直火・タバコ・ストーブの近くはNG
✅ 密閉+転倒しない場所へ
✅ こぼれた灯油はすぐ拭き取る
石油ストーブの横に灯油タンクを置くのは危険です。
✅⑤ 灯油の運搬・給油は“静電気”に注意
冬は静電気が起きやすい季節。
✅ 車の金属部分に触れて放電してから給油
✅ 給油中に携帯電話を操作しない
✅ 灯油が服や軍手に付いたら絶対にストーブに近づかない
特に給油後のタンク周辺は注意してください。
✅⑥ 防災としての備蓄量の目安
家族構成・地域の寒さによって異なりますが…
✅ 1週間分の暖房を目安に
✅ 1缶(18L)はストーブで約2〜4日分
✅ 寒冷地なら複数本の備蓄が安心
地震・豪雪で「給油できない」ケースは毎年起きています。
✅間違いが多いNG保管例
❌ ベランダの直射日光下に放置
❌ ストーブの真横に置く
❌ 夏まで持ち越す
❌ 転倒しやすい不安定な場所
❌ ガソリンと同じタンクで保管
❌ 古い灯油をストーブで再利用
事故や故障の原因になるので避けましょう。
✅まとめ
✅ 灯油は日陰・涼しい屋内で保管
✅ 専用タンクで密閉
✅ 夏に持ち越さず、なるべく使い切る
✅ 災害用に1週間分を備蓄
✅ 正しく扱えば「停電に強い暖房」が確保できる
石油ストーブは災害時に頼れる暖房器具。
その力を最大限に発揮するためにも、灯油の安全な備蓄は欠かせません。

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