【防災士が解説】“災害時に使えるカイロ活用術”|冬の停電・避難を乗り切るための温かさの知恵

冬の災害で一番怖いのは“低体温症”。
電気や暖房が使えなくなると、体温が一気に奪われます。
そんな時に強力な助けになるのが カイロ です。

ここでは、避難所・車中泊・在宅避難で役立つ“カイロの正しい使い方”をまとめます。


■1.お腹と腰に貼ると最も効果が高い

人の体温は “体の中心部”を温めると効率が良い

● へその下
● 腰(仙骨)
● 背中の中央

ここを温めると“全身があたたまるスピード”が段違い。
手足に貼るより、中心部が最優先です。


■2.貼らないタイプは“布の間に挟む”のが安全

肌に直接当てると低温やけどの危険があります。

● 手袋と手の間
● 靴下と靴の間
● ポケットの中
● 膝掛けの下

“空気が触れる状態”で使うと発熱が安定します。


■3.避難所では“寝る前に布団へ入れる”

布団の中は一度温まると温度が安定します。

● 足元
● お腹
● 背中側

特に足は冷えが取れにくいため、1つ入れるだけで眠りが改善します。


■4.車中泊避難ではエンジンを切ってカイロで暖を取る

冬の車中泊でエンジンをつけっぱなしにすると
一酸化炭素中毒の危険があるため絶対にNG

● カイロ
● 毛布
● 湯たんぽ代わりのペットボトル(お湯)

これらをセットで使うと、安全かつ暖かく過ごせます。


■5.在宅避難では“重ね着+カイロ”が最強コンビ

暖房が使えないときは体温を逃さない工夫が重要。

● ヒートテック
● フリース
● ダウン
● 手袋・ネックウォーマー

この状態でお腹と背中にカイロを2つ貼ると、驚くほどあたたかくなります。


■6.カイロは“非常用リュックに最低10個”が必須

冬の災害では、支援物資として最初に不足するのがカイロ。

● 1日2〜3個
● 3日で6〜9個
● 1週間なら15〜20個

コンビニやドラッグストアが営業停止になることを想定し、
家庭で多めにストックしておくのがおすすめです。


■まとめ

カイロは冬の災害時に命を守るレベルで役立つアイテムです。

  1. 体の中心部を温める
  2. 布の間で使って安全に
  3. 寝る前に布団へ入れる
  4. 車中泊はエンジンを切って活用
  5. 重ね着と併用する
  6. リュックに10個以上ストック

たった100円のカイロでも、冬の災害では“命を守る暖房”になります。

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