【防災士が解説】“防災は“家族を守るチームづくり”である”|家庭内で“役割分担”を決めるだけで生存率が上がる

防災はモノを揃えるだけでは完成しません。
もっとも効果が高いのは “家族のチーム力を高めること” です。

災害は“個人戦”ではなく、“チーム戦”。
家族が連携できるだけで、避難のスピードも、判断の質も、安全度も大きく変わります。

ここでは、家族でできる最強の防災チームづくりを紹介します。


■1.家族の“役割分担”を決めるだけで行動が早くなる

災害発生時、家族が最も混乱するのは
「誰が何をするか分からない」 からです。

事前に決めておくだけで安全度が一気に上がります。

● 情報担当(テレビ・SNS・防災アプリ確認)
● 避難担当(避難ルート・避難先確認)
● 物資担当(ライト・水・貴重品をまとめる)
● 子ども担当(誘導・防寒対策)

たったこれだけでチームの動きが見違えます。


■2.避難先を“全員が言える状態”にしておく

多くの家庭で抜けているのがこれ。

✔ 指定避難所
✔ 自主避難する場合の候補
✔ 集合場所(家の近く)
✔ 集合場所(家の外)

災害時は連絡がつかないケースが多いため、
共通の避難先を覚えておくことが重要 です。


■3.家族全員が“持ち出すもの”を理解する

非常時に慌てる最大の原因が“荷物の迷い”。

家族で共有しておくと安心です。

● 重要書類
● 常備薬
● モバイルバッテリー
● 水2本
● ライト
● 防寒具
● 小銭

「何を持つか迷わないこと」が行動の速さにつながります。


■4.子どもがいる家庭は“声かけルール”を決める

子どもは突然の災害でパニックになりがちです。

具体的な声かけを決めておくと安心します。

✔「今から避難の準備をするよ」
✔「ライトを持ってきてほしい」
✔「怖いけど一緒に行動しようね」

この“事前ルール”が子どもの不安を減らします。


■5.高齢者がいる家庭は“ゆっくり避難前提”が基本

高齢者は、若い人と同じスピードで行動できません。

● 靴を早く履けない
● 体温調節が苦手
● 階段の移動が遅い
● 暗闇では転倒しやすい

だからこそ、
早めの避難=家族を守る行動 です。


■6.家庭内防災ミーティングは“10分でOK”

長くやる必要はありません。

月1回、10分だけで十分。

● 避難ルートの確認
● 荷物の場所確認
● 避難先の再確認
● 子ども・高齢者の状況確認

短い方が続きます。


■7.災害時、家族が一番安心するのは“声”

家が揺れたとき、暗闇の中、停電した時——
家族全員がもっとも安心するのは 「声かけ」 です。

✔「大丈夫だよ」
✔「一緒に行動しよう」
✔「ここにいるから安心して」

声があるだけで、行動が安定します。


■まとめ

防災の本質は 家庭がひとつのチームとして動けること です。

  1. 家族の役割分担を決める
  2. 避難先を共有する
  3. 持ち出し品を家族で理解する
  4. 子どもには声かけルール
  5. 高齢者は早い避難が基本
  6. 月1回の簡単ミーティング
  7. 災害時は“声”が家族を守る

家族の連携こそ、最大の安全対策です。

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