冬の夜、毛布を触った瞬間に「バチッ」とくる静電気。
実はこの現象、条件が重なると火災リスクに直結することを、消防の現場では常識として扱っています。
「寝具なんて安全だろう」
そう思われがちですが、乾燥・素材・暖房がそろうと注意が必要です。
■① なぜ寝具で静電気が発生しやすいのか
毛布や布団は、寝返り・着脱・重ね使いによって常に摩擦が起きています。
特に化学繊維同士を重ねると、帯電量は一気に増えます。
■② 危険になりやすい毛布の組み合わせ
以下の組み合わせは、静電気が発生しやすい典型例です。
・フリース毛布 × ポリエステル布団
・アクリル毛布 × 化繊シーツ
・電気毛布 × 乾燥した化繊毛布
暖かさ重視で重ねた結果、帯電しやすい環境が完成します。
■③ 消防現場で重視される「素材の考え方」
消防の火災予防では、
「完全に避ける」よりも「組み合わせを外す」ことを重視します。
おすすめは
・肌に触れる側:綿・ウールなど天然素材
・外側:化学繊維の毛布
この順番にするだけで、帯電量は大きく下がります。
■④ 被災地派遣で見た寝具環境の実態
被災地派遣(LO)で仮設住宅を巡回した際、
毛布を3〜4枚重ねて使っている世帯は珍しくありませんでした。
暖房が弱い環境ほど寝具に頼り、静電気+暖房+可燃物が近づく傾向があります。
■⑤ 電気毛布と毛布の正しい重ね方
基本は以下の順です。
・下:電気毛布
・中:綿やウールの布団
・上:化学繊維の毛布
電気毛布の上に直接フリース毛布を置くのは避けるのが無難です。
■⑥ 静電気を減らす簡単な工夫
・就寝前にコップ一杯の水を室内に置く
・寝室の扉を完全に閉め切らない
・加湿器がなければ濡れタオルを干す
湿度が10%上がるだけで、放電リスクは大きく下がります。
■⑦ やらなくていい防災
「高価な寝具に全部買い替える」必要はありません。
今ある寝具の順番と素材の位置を見直すだけで十分です。
■⑧ 今日できる最小行動
・肌に触れる側を天然素材にする
・電気毛布の上に化繊毛布を直置きしない
・就寝前に軽く換気する
この3点で、火災リスクは現実的に下げられます。
■まとめ|寝具は安全でも、条件次第で変わる
毛布や布団は危険な物ではありません。
ただし、乾燥・素材・重ね方がそろうと、火の条件に近づきます。
防災は「怖がること」ではなく、「組み合わせを外すこと」。
それだけで、夜の安全性は大きく変わります。

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