ドローン活用は日本だけの話ではありません。被災地派遣やLOとして海外事例を調査・共有する立場でもありましたが、海外の消防は「迷わず飛ばす」仕組みを既に実装しています。
■① アメリカ:大規模山火事での常時上空監視
米国の消防では、山火事発生時にドローンが常時上空を旋回し、延焼方向と風向をリアルタイムで共有します。これにより地上隊の進入判断が迅速化されています。
■② フランス:都市型災害での建物内部偵察
フランスの消防は、建物崩壊現場で小型ドローンを内部侵入させ、人が入る前に安全確認を行います。二次災害防止が最優先です。
■③ イギリス:水害時の孤立者探索
洪水時、ボート投入前にドローンで屋根や高所を捜索し、救助優先順位を即時決定します。救助の「空振り」を減らす仕組みです。
■④ オーストラリア:熱探知による夜間捜索
赤外線ドローンを夜間標準装備として運用。煙や暗闇の中でも人の体温を捉え、捜索効率を大幅に向上させています。
■⑤ 台湾:地震直後の即時マッピング
地震発生後数分でドローンを飛ばし、被害エリアを自動マッピング。消防・自治体・医療が同じ画面を共有します。
■⑥ 海外に共通する運用思想
共通しているのは「許可を待たない」「迷わない」こと。法制度と運用ルールが整理され、現場判断が尊重されています。
■⑦ 日本との決定的な違い
日本は技術では遅れていませんが、判断と運用が慎重すぎる傾向があります。被災地で見た限り、空白時間が生じやすいのが現実です。
■⑧ 日本に必要な次の一歩
海外事例が示すのは、技術導入よりも運用設計の重要性です。協定・訓練・権限整理が不可欠です。
■まとめ|世界はすでに「空から判断」している
結論:
ドローンは特別装備ではなく、世界では標準の救助ツールになっている。
元消防職員として言えるのは、日本も「できるか」ではなく「どう使うか」の段階に入っているということです。

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