大規模災害時、避難所に行けず車中泊を選ぶ人は少なくありません。実際の被災地でも、体育館よりも「車のほうが落ち着く」と感じる方は多くいました。しかし、そこで見落とされがちなのが「寝具の質」です。床や車内での直寝は、体力と判断力を想像以上に奪います。
■① 車中泊・避難所で一番消耗するのは「睡眠」
被災地派遣で長期間現地に入ると、まず感じるのが睡眠不足の怖さです。短時間でも横になれるかどうかで、翌日の行動力は大きく変わります。硬い床やシートでの仮眠は、腰・背中・首を確実に痛め、疲労が蓄積します。
■② 地面・床からの冷気は想像以上に体力を奪う
災害時の冷えは、低体温症の入口です。床や車の底から伝わる冷気は、毛布だけでは防ぎきれません。エアーマットの「空気層」は、簡易ながら断熱材の役割を果たし、体温低下を大きく抑えてくれます。
■③ 車中泊では「厚み」が安全性に直結する
車内は一見守られているようで、実は凹凸だらけです。シートの段差や金具が体に当たり続けると、痛みで眠れなくなります。厚み10cm前後のマットがあるだけで、体圧分散ができ、睡眠の質が一段階上がります。
■④ 避難所では“音・光・人”から身を守る必要がある
避難所生活では、周囲の音や照明、人の動きで熟睡できないケースが多発します。少しでも身体が楽な姿勢を保てることは、精神的な余裕にもつながります。マットは「贅沢品」ではなく「心を守る装備」です。
■⑤ 空気式マットは災害向きの条件を満たしている
電源不要で使える、軽い、収納性が高い、繰り返し使える。これらはすべて災害備蓄に適した条件です。被災地では、物資が限られる中で「簡単に使えること」が何より重要でした。
■⑥ 車中泊は「一時的」ではなく「数日〜数週間」になる
能登半島地震や熊本地震でも、車中泊が数日で終わらないケースは珍しくありませんでした。「一晩だけだから我慢する」という判断が、体調悪化につながることもあります。最初から長期化を想定した備えが必要です。
■⑦ エアーマットは高齢者・子どもほど効果が大きい
体力の少ない人ほど、硬い床の影響を強く受けます。被災地では、高齢者が「眠れない」「体が痛い」と訴える場面を何度も見てきました。エアーマットは、要配慮者の健康維持にも直結します。
■⑧ 防災備蓄は「使えるかどうか」で判断する
被災地派遣・LO業務を通じて感じたのは、「高性能でも使えない装備は意味がない」という現実です。簡単に膨らませられ、片付けも楽なマットは、非常時でも確実に役立ちます。元消防職員としても、防災士としても、これは実感です。
■まとめ|車中泊・避難所での睡眠環境は“命を守る備え”
車中泊や避難所生活で重要なのは、「どこで寝るか」ではなく「どう眠れるか」です。エアーマットは快適さだけでなく、体力・判断力・心の安定を守る装備です。災害はいつ終わるか分かりません。だからこそ、眠れる備えを、平時のうちに整えておくことが重要です。

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