災害で停電すると、家の中は一瞬で“危険地帯”に変わります。
段差、ガラス片、濡れた床、落下物——
真っ暗では何も見えず、怪我やパニックのリスクが一気に高まります。
そこで重要なのが 懐中電灯(フラッシュライト) と ランタン。
光の確保は防災の基本であり、通年で検索される定番テーマ。
防災士として、家庭に必要な種類・数・選び方を1400字で解説します。
■ 結論:懐中電灯2本+ランタン2台が最低ライン
停電は真っ暗の中で始まります。
家族4人なら、最低でも次の数量が必要です。
● 最低限の備蓄
- 懐中電灯:2本(1人1本が理想)
- ランタン:2台(居室+トイレ用)
ランタンは“部屋照明”、懐中電灯は“移動用”。
役割が違うので両方必須です。
■ なぜ懐中電灯とランタンが“防災で最重要”なのか
① 停電時の怪我防止
段差・ガラス片が見えないと大事故につながる。
② 情報収集が可能になる
避難情報・被害状況を確認するには明かりが必須。
③ トイレ・食事・就寝など生活維持に必要
真っ暗では日常動作ができない。
④ 子ども・高齢者の安心感を守る
暗闇はストレスとパニックの原因に。
⑤ 夜間避難が安全にできる
夜の避難は“明かりの質”が命を左右する。
■ 防災士が推奨する“選び方”
● 懐中電灯
- LEDタイプ(長寿命・省電力)
- 防水仕様
- 明るさ200〜400ルーメン
- ストラップ付(落下防止)
- 単3・単4電池対応が扱いやすい
● ランタン
- 360度照射
- 倒れても安全なLED仕様
- 乾電池式(単1・単2など)
- 吊り下げ・置き型両対応
- 100〜300ルーメンが家庭用に最適
■ 懐中電灯とランタンの“役割の違い”
● 懐中電灯:移動・探索用
- トイレ移動
- 物の捜索
- 夜間の避難
- 危険個所の確認
● ランタン:室内照明用
- 食事
- 睡眠スペース
- 家族の共同生活
- 避難所の区画照明
同じ“光”でも用途が全く違います。
■ 実用的な使い方
● 1. ランタンは部屋の中央に置く
影ができにくく、広範囲を照らせる。
● 2. トイレにも1台
停電中のトイレは完全な暗闇。
安全・衛生のため必須。
● 3. 懐中電灯は“手元+首かけ”
首かけにして両手が使える状態をつくる。
● 4. スマホのライトは“緊急時のみ”
バッテリー消耗が早く、長時間使用はNG。
■ 一緒に備えるべきもの
- 乾電池(単1〜単4)
- ヘッドライト(両手が自由になる最強の照明)
- モバイルバッテリー
- 防水ポーチ
特に ヘッドライト は夜間避難で圧倒的に便利。
家庭に1つは必ず置くべきです。
■ 保管場所のおすすめ
- 寝室(深夜の停電に即対応)
- リビング(家族全員が使える)
- 玄関(夜間避難に備える)
- 非常用持ち出し袋
- 車のダッシュボード
すべて“すぐ取れる場所”が鉄則。
■ 被災地の実例:光不足が招いた危険
- ガラス片が見えず足を怪我した
- 暗闇で物が落ちてパニックに
- トイレが使えず衛生環境が悪化
- スマホのライトでバッテリーが枯渇
- 夜間の避難で事故が多発
光がないだけで生活は成立しません。
■ まとめ|懐中電灯とランタンは“停電時の命綱”
- 懐中電灯2本+ランタン2台が最低ライン
- 光の確保は怪我・ストレス・情報不足を防ぐ最優先行動
- LED・乾電池式・防水仕様が最強
- 寝室・リビング・玄関・避難バッグに分散保管
停電は必ず起きる。
その時に“光がある家”が安全な家です。

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