■① 初任教育における実技訓練の位置づけ
消防学校の初任教育では、限られた期間の中で個人技術から部隊技術へと段階的に習得させる必要があります。多数の消防学校のように、4~5月に基礎となる初期実技訓練を行い、6月以降に応用実技訓練へ移行する流れは、全国的にも標準的な教育体系です。
■② 効果確認を行う目的と重要性
初期実技訓練から応用実技訓練へ進む際に効果確認を行う最大の目的は、安全管理の確保です。個人技術が不十分な状態で複合的・高リスクな訓練に移行すると、重大事故につながるおそれがあります。効果確認は、技能評価であると同時に事故防止策でもあります。
■③ 効果を確認する者(①への整理)
効果確認は、教官個人の判断に委ねるのではなく、複数教官による共通評価が望まれます。具体的には、担当教官に加え、訓練責任者や安全管理担当が関与し、評価基準のばらつきを防ぐ体制が有効です。
■④ 効果を確認する範囲・技術(②への整理)
確認対象は、応用実技訓練の前提となる基本動作に限定することが重要です。例えば、基本結索、資機材の安全な取り扱い、高所・密閉空間での基本姿勢や声掛けなど、「できなければ危険につながる技術」を中心に評価します。
■⑤ 効果を確認する方法(③への整理)
効果確認は、実技試験形式が基本となります。決められた手順・時間・安全確認動作を実施させ、チェックリスト方式で評価することで客観性を確保できます。口頭確認や筆記試験を補助的に用いることで、理解度の裏付けも可能です。
■⑥ 効果未到達者への技術支援(④への整理)
効果未到達者に対しては、即座に応用訓練へ進ませず、再訓練期間を設けることが重要です。個別指導や反復訓練を行い、到達基準を明確にしたうえで再評価します。「できるまで戻る」仕組みが安全管理の要となります。
■⑦ 被災地派遣・LO経験から見た効果確認の意義
被災地派遣やLOとして現場に立った経験から言えば、基礎動作が身体に染みついている隊員ほど、危険な状況でも落ち着いて行動できていました。教育段階での効果確認は、実災害での安全性と直結します。
■⑧ 初任教育における効果確認のまとめ
初期実技訓練から応用実技訓練へ移行する際の効果確認は、安全管理を高めるために不可欠です。評価者の複数化、確認技術の明確化、再訓練の仕組みを整えることで、教育の質と現場対応力の両立が図られます。

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