災害時、「命が助かればそれでいい」と思いがちです。
しかし実際の被災地では、
数日、数週間、時には数か月にわたり
入浴できない生活が続きます。
入浴は贅沢ではありません。
それは「心と体を守る行為」です。
■① 入浴がもたらす身体への効果
入浴には、
・血流の改善
・疲労回復
・筋肉の緊張緩和
・体温調整
といった効果があります。
特に寒冷時の避難生活では、
低体温や体調悪化を防ぐ重要な手段になります。
■② 自律神経を整える効果
温かい湯に浸かることで、
・副交感神経が優位になる
・ストレスが軽減される
・睡眠の質が向上する
といった作用が期待できます。
被災後は交感神経が優位になり続け、
緊張状態が長引きます。
入浴は、
その過緊張をリセットする力を持っています。
■③ 災害関連死との関係
災害関連死の多くは、
・持病の悪化
・体力低下
・ストレス蓄積
が引き金になります。
清潔を保ち、
血流を良くし、
睡眠を確保する。
この積み重ねが、
関連死を減らす防災行動になります。
■④ 「入浴=ぜいたく」ではない
被災地ではよく、
「お風呂なんて後回し」
という空気が生まれます。
しかし実際は、
・皮膚疾患予防
・感染症対策
・メンタル維持
という意味で、
入浴は生活基盤の一部です。
■⑤ 楽しさを取り戻す力
湯に浸かる時間は、
・安心感
・解放感
・「日常が戻る感覚」
を生みます。
これが心の避難になります。
■⑥ フェーズごとの入浴対策
災害時の入浴は段階的に考えます。
初期:
・体拭き
・ウェットタオル
・簡易シャワー
中期:
・仮設シャワー
・自衛隊入浴支援
長期:
・遠方避難による通常入浴
無理をせず、
段階的に快適性を回復させることが重要です。
■⑦ 「やらない防災」との関係
無理に我慢し続けることは、
心と体を削ります。
「我慢を減らすこと」も防災です。
入浴を確保する視点は、
苦痛を減らす防災につながります。
■⑧ 家庭でできる備え
平時からできることは、
・簡易シャワーの備蓄
・給湯停止時の代替方法確認
・入浴支援施設の事前把握
です。
小さな準備が、
大きな安心につながります。
■まとめ|入浴は“命を守る生活インフラ”
結論:
入浴は、
単なるリラックスではなく
心身の防災行動です。
命が助かった後の生活を守る視点。
それが
これからの防災の形です。
出典
厚生労働省「災害時の生活衛生対策について」

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