「冬だから大丈夫」
この思い込みが、住環境リスクを広げることがあります。
カビや害虫は夏の問題と思われがちですが、実は冬こそ“仕込みの季節”。
見えないところで繁殖準備が進んでいるケースも少なくありません。
防災の視点で考えると、これは「住環境の静かな災害」です。
■① 冬でもカビは死滅していない
冬は乾燥しているから安全。
これは半分正解で、半分間違いです。
暖房をつけ続けることで室内外の温度差が大きくなり、
壁内部や窓周辺に結露が発生します。
この湿気が、
・壁の内部
・木材部分
・断熱材
に溜まり、カビは“休眠状態”で根を張ります。
春や梅雨に突然カビ臭くなるのは、この冬の仕込みが原因です。
■② エアコン内部は意外な温床
エアコンは
・暖かい
・湿気がこもる
・配管が外部とつながっている
という特徴があります。
特にドレンホースが汚れていると水分が滞留し、
内部に湿気が残ります。
ここが
・カビ
・ゴキブリ
・微生物
の温床になります。
■③ ゴキブリは冬も生きている
「冬は見ない=いない」
これも誤解です。
実際には、
・暖房を常時使用している住宅
・エアコン周辺
・壁の内部
に潜み、暖かくなるのを待っています。
卵は冬でも生存します。
春の大量発生は、冬の見えない活動が原因です。
■④ ネズミは寒さから逃げてくる
冬場に増えるのがネズミ被害。
侵入経路は、
・基礎部分の通気口(ガラリ)
・エアコン配管の隙間
・断熱材周辺
暖かい家は、彼らにとって理想環境です。
一度侵入すると再侵入の可能性が高くなります。
■⑤ 現場で多かった誤解
防災士として多く見た誤解は、
「室内が乾燥しているからカビは大丈夫」
という思い込みです。
実際は、
壁の中は湿気だらけ。
目に見えない場所ほどリスクが潜んでいます。
■⑥ 今日からできる予防策
・朝の短時間換気(寒暖差をリセット)
・ドレンホース清掃
・フィルターだけでなく内部清掃
・通気口の点検
・配管パテの隙間確認
完璧を目指す必要はありません。
「循環させる」意識が重要です。
■⑦ 行政が言いにくい本音
住環境の悪化は、災害時に一気に表面化します。
カビや害虫がある家は、
・断水時に衛生状態が悪化
・避難判断が遅れる
・健康被害リスク増加
につながります。
平時の管理は、実は防災の基礎です。
■⑧ 自律型防災としての住環境管理
災害に強い家とは、
・物が多い家
・備蓄が山積みの家
ではありません。
湿気管理・清潔管理ができている家です。
増やすより、整える。
それが壊れない備えです。
■まとめ|冬こそ“静かな仕込み”の季節
結論:
冬のエアコン管理は、春夏の被害を防ぐ先手の防災。
防災士として強く感じるのは、
大きな災害より前に、
住環境が崩れている家庭ほどリスクが高いという現実です。
見えない場所を整えることは、
派手ではありません。
でも、
確実に“壊れない生活”をつくります。
出典:ブルークリーン株式会社・特殊清掃チャンネル取材記事(2026年2月1日配信)

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