【防災士が解説】年末の“大掃除×ベランダの危険”|ベランダ放置は“火災・飛散・浸水”の三大リスクを生む

年末の大掃除は室内ばかりに意識が向きがちですが、
冬こそベランダの危険性が最も高くなる季節。
落ち葉・ゴミ・古い植木鉢・劣化した物干し——
これらを放置すると、火災・強風飛散・浸水の原因になります。

ベランダは“家の外の避難経路”でもあり、
防災の観点で最重要ポイントです。


■ 1. ベランダに“燃えやすい物”を置かない

冬は空気が乾燥しているため、
少量の火でも一気に燃え広がる危険があります。

  • 段ボール
  • 紙袋
  • 壊れた家具
  • プラ容器
  • 不用品の山

落ちてきた火の粉や隣家の火災で延焼するリスクが高い。


■ 2. 落ち葉・ホコリ・ゴミは“火種にも排水詰まりにも”

落ち葉やホコリは燃えやすく、
同時に排水口を詰まらせて浸水の原因にもなります。

  • ほうきで掃く
  • 排水口のゴミを取る
  • 風で飛んだビニールも除去

年末は風が強く、ゴミが溜まりやすい時期。


■ 3. 物干し竿・プランターは“強風飛散”の危険

冬は冬型気圧配置で風が強く、
固定していない物が飛んで“二次被害”となります。

  • プランターは内側へ移動
  • 物干し竿はワイヤーで固定
  • 劣化したハンガーは処分

飛散事故は法律上“所有者の責任”になることも。


■ 4. ベランダは“夜間避難の命綱”になることも

火災や地震で玄関が使えない場合、
ベランダが救助・避難の重要ルートになります。

  • ベランダへの動線を確保
  • 障害物を置かない
  • ガラス周りの割れ物を片付ける

年末の片付けで一気に安全度が上がる。


■ 5. ベランダの植物は“乾燥と落下物”に注意

冬の乾燥で土や植物がパサつき、
鉢が倒れて割れやすい季節。

  • 割れやすい鉢は室内へ
  • 風の当たらない場所へ集める
  • 水やりは倒れ防止にも効果

植木鉢の落下は重大事故になる。


■ 6. ベランダの“簡易断熱”で冬の暖房効率UP

掃除ついでに、ベランダ側の窓を断熱すると冬が快適に。

  • プチプチ断熱材
  • 隙間テープ
  • 厚手カーテン

暖房費も下がり、一石二鳥の防災対策に。


■ まとめ

年末のベランダ放置は
“火災・強風飛散・浸水”の三大リスクを生む。

  • 可燃物を置かない
  • ゴミを取り除く
  • プランター固定
  • 避難動線を確保
  • 鉢植えの転倒対策
  • 窓の断熱もセットで

大掃除のタイミングで整えるだけで、
ベランダは一気に“災害に強い空間”に変わります。

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