【防災士が解説】“天ぷら油火災の後片付け”で絶対にやってはいけないこと|消火後に広がる“二次被害”を防ぐための行動

天ぷら油火災は、
消火後の“後始末”でケガや再燃が起きることが多い火災です。
火が消えて安心した瞬間こそ、最も危険になります。

年末は揚げ物が多く、後片付けのミスが増える季節。
安全に処理するための正しい手順をまとめます。


■ 1. 火が消えた直後は“絶対に鍋に触らない”

消火後も鍋と油は 300℃近い高温 のまま。

  • 触る
  • 動かす
  • 油を捨てようとする

これらはすべて危険。
最低30〜60分は冷却 すること。


■ 2. 再点火のリスクがあるので“換気扇はつけない”

油は蒸気を含み、
空気が流れると再び酸素が供給されることがあります。

  • 換気扇を回す
  • 扇風機を当てる

これは再燃の原因。
煙が充満していない限り、扇風機・換気扇は回さない。


■ 3. 冷めた油は“絶対に排水口に流さない”

なぜなら──

  • 配管で固まる
  • 排水管が詰まる
  • 大規模な逆流トラブルになる
  • マンション全体の被害になることも

油は新聞紙に吸わせ、
燃えるゴミへ処分 が最も安全。


■ 4. キッチン周りの“油の飛び散り”は火災後に発見される

火は消えても、油は周囲に飛び散っています。

  • 換気扇の内部
  • 冷蔵庫の側面
  • 床の溝
  • コンロの隙間

これらが次回の調理時に“引火源”になることも。

必ず、洗剤+温水で全面清掃。


■ 5. フタや皿は“完全に冷えてから”洗う

高温状態のまま洗うと──

  • フタが変形
  • 皿が割れる
  • 熱湯跳ねで火傷

見た目が冷えていても内部は高温のことがあるため、
1時間以上置いてから 触ると安全。


■ 6. 消火器を使った場合の処理方法

粉末消火器を使用したあとには大量の粉が残ります。

  • 乾いた雑巾で集めて取る
  • 濡れ拭きは最後に
  • 換気扇内やIHの隙間に粉が入りやすいので注意

粉は吸い込むと喉に刺激が出るため、
マスク使用が安心。


■ 7. 必ず“ガス栓とブレーカー”をチェックする

火災後は設備が安全かどうか確認が必要。

  • ガスの元栓OFF
  • ガス漏れの匂いがしないか
  • コンロ周りの破損がないか
  • 電気コードが焦げていないか

異常があれば使用せず、専門業者に連絡。


■ まとめ

天ぷら油火災の後片付けは、
“再燃×火傷×設備破損”を防ぐための重要作業。

  • 1時間は鍋に触らない
  • 換気扇は回さない
  • 油は排水に流さない
  • 油飛び散りの掃除を徹底
  • フタや皿は完全冷却後に洗う
  • 消火器の粉は乾拭きで回収
  • 設備点検を忘れない

初期消火だけでなく、
後片付けの知識こそ“家庭を守る防災”です。

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