近年、IoT家電(インターネット接続型家電)が急速に普及しています。
スマートスピーカー、遠隔操作エアコン、見守りカメラ…。
便利な一方で、「災害時に本当に役立つのか?」という疑問もあります。
防災の視点から、IoT家電の現実的な活用法を整理します。
■① IoT家電とは何か
IoT(Internet of Things)は、家電がインターネットにつながる仕組みです。
代表例:
・スマート照明
・遠隔操作エアコン
・見守りカメラ
・スマートロック
・スマートコンセント
日常の利便性向上が主目的ですが、防災にも応用できます。
■② 停電時に役立つのか?
結論から言うと、
停電すると多くのIoT家電は停止します。
理由:
・Wi-Fiルーター停止
・クラウド接続不能
・電源供給断絶
つまり、「電気があってこそ」の設備です。
■③ 本当に役立つ活用例
ただし、使い方次第で価値はあります。
例:
・スマートコンセント+ポータブル電源
・見守りカメラで留守中の家確認
・高齢家族の遠隔安否確認
特に共働き世帯や高齢者世帯では有効です。
■④ 被災地で感じた“過信のリスク”
被災地派遣時に感じたのは、
「スマート設備があるから大丈夫」という安心感が、逆に判断を遅らせることがある点です。
停電後、
・スマートロックが作動せず混乱
・Wi-Fi依存機器が一斉停止
技術は補助。
自律型避難の判断は人間が行います。
■⑤ 防災的に優先すべきIoT家電
防災視点で優先度が高いものは:
- 見守りカメラ(家族安否確認)
- スマート火災警報器
- スマート分電盤(異常検知)
娯楽系より安全系を優先します。
■⑥ 行政が言いにくい本音
正直なところ、
IoT家電は「個人宅の防災力強化」には有効ですが、
広域災害時は通信網が不安定になります。
過信は禁物です。
■⑦ オフライン前提で考える
重要なのは、
「ネットが止まっても動くか?」という視点。
・ローカル制御可能か
・物理スイッチがあるか
・電源バックアップがあるか
ここを確認してください。
■⑧ 今日できる見直し
チェックリスト:
□ 停電時の動作確認
□ Wi-Fiルーターのバックアップ電源
□ 手動操作方法の把握
技術は“平時に慣れておく”ことが最大の防災です。
■まとめ|IoTは補助輪、主役は人間の判断
IoT家電は防災を進化させます。
しかし依存しすぎると危険です。
結論:
便利さを活かしつつ、最後は自分で判断できる備えを持つことが重要です。
防災士として感じるのは、
技術を味方にしながらも、
“止まったときの想定”ができる人が強いということです。
出典元:総務省「IoTの推進と防災活用に関する資料」

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