【防災士が解説】防災×共育|「教える」から「共に育つ」へ、地域防災を強くする新しい視点

「共育(ともいく)」という言葉をご存じでしょうか。

共に学び、共に育つ。
一方向の“教育”ではなく、双方向の成長を目指す考え方です。

実はこの「共育」は、防災力を高めるうえで非常に重要なキーワードです。

今回は、防災の視点から共育の意味と可能性を解説します。


■① 共育とは何か

共育とは、
教える側と教えられる側が対等な立場で、
互いに学び合い、成長していく考え方です。

・親と子
・地域と行政
・高齢者と若者

防災は一方通行では機能しません。

「教える防災」ではなく、
「一緒に考える防災」こそが、実践につながります。


■② なぜ防災に共育が必要なのか

防災訓練に参加しても、

・内容を覚えていない
・自分事になっていない
・家庭で共有されていない

こうしたケースは少なくありません。

防災士として現場で感じたのは、
“説明だけでは人は動かない”という現実です。

一緒に考え、
体験し、
意見を出し合う。

このプロセスがあるからこそ、
行動につながります。


■③ 共育が地域の共助力を高める

大規模災害では公助に限界があります。

そのときに力を発揮するのが共助。

共助の土台は「顔の見える関係」です。

・子どもと高齢者の顔が一致している
・地域の役割を共有している
・互いの得意分野を知っている

これは、日常の共育があってこそ育まれます。


■④ 家庭でできる防災共育

特別なことは必要ありません。

・ハザードマップを一緒に見る
・非常持出袋を一緒に確認する
・避難経路を実際に歩いてみる

子どもは親から学び、
親も子どもの視点から気づきを得ます。

「教える」ではなく、
「一緒に考える」。

それが共育です。


■⑤ 学校・地域での共育の広がり

近年では、

・防災授業の体験型化
・地域イベントでの防災ワークショップ
・世代間交流を取り入れた訓練

こうした取り組みが増えています。

防災士として感じるのは、
世代を超えた対話がある地域ほど、
災害対応が落ち着いているということです。


■⑥ 防災士から見た“誤解されがちポイント”

よくある誤解は、

「子どもにはまだ難しい」という考え。

実際には、
子どものほうが柔軟で、
新しい知識を吸収しやすい場面も多いです。

防災は大人だけの責任ではありません。

家庭全体で取り組むテーマです。


■⑦ 自律型避難と共育

共育の最終目標は、
“自律”です。

誰かの指示を待つのではなく、
自分で判断し、行動できる力。

災害時に最も強いのは、
情報を読み取り、
即座に動ける人です。

共育は、
その判断力を日常から育てます。


■⑧ 今日できる最小行動

・家族で防災クイズを出し合う
・災害ニュースを一緒に見る
・地域の訓練に一度参加する

難しい理論は不要です。

「話す」ことから始めてみましょう。


■まとめ|共に育つ防災が未来を守る

防災は、
備蓄や設備だけでは完成しません。

結論:
防災力は、人と人の関係性の中で育つ。

防災士として現場で感じたのは、
強い地域ほど“対話”が多いという事実です。

共育は、
防災を特別なものから日常へ戻す力があります。

教える防災から、
共に育つ防災へ。

それが、これからの地域防災の鍵です。

■出典
内閣府 防災情報のページ
https://www.bousai.go.jp/

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