年末の大掃除は家を綺麗にする絶好の機会ですが、
実は 掃除そのものが火災を引き起こす ケースが毎年発生しています。
原因は「掃除による環境変化」で、
普段安全だった場所が急に危険ポイントに変わるためです。
ここでは、大掃除で起きやすい“冬の火災リスク”を防災士が解説します。
■ 1. 掃除で“家具を動かす”とコードが圧迫・断線する
大掃除の代表的な火災リスク。
- 家具の下敷きになる
- コードが引っ張られる
- 折れ曲がる
- ねじれる
断線した箇所が過熱 → 発火につながる。
■ 2. 濡れた雑巾で“コンセント周り”を拭くのは危険
冬のトラッキング火災の典型例。
- プラグが湿る
- 差し込み口に水が入る
- ホコリと湿気が混ざる
掃除後に乾かさないまま使用するとショートの原因になる。
■ 3. 加湿器・ケトル・電子レンジの“移動ミス”で水がこぼれる
掃除のために家電を動かす時に起きやすい。
- ケトルの水がタップに垂れる
- 加湿器タンクの水がこぼれる
- 電子レンジの下が湿る
水分が電気製品に触れると発火リスクが急上昇。
■ 4. 大掃除で“ホコリが舞い上がる”と火災の条件が整う
冬は静電気が強く、ホコリが帯電しやすい。
- 暖房器具の吸気口に吸い込まれる
- コンセント周りに積もる
- 家具裏に集まる
ホコリは火災を生む燃料になる。
■ 5. 換気扇やレンジフードの“油汚れ落とし”で引火の可能性
年末の掃除で多いトラブル。
- スプレー洗剤の残留
- 可燃性ガスの蓄積
- 拭き残しの油が発火
油汚れは必ず完全に除去する。
■ 6. 掃除機の“フィルター詰まり”が過熱する
大掃除で長時間使うため起きやすい。
- フィルターが詰まっている
- モーターが過熱
- ゴミが焦げる
火災の前兆として焦げ臭がすることが多い。
■ 7. スプレー缶を“暖房器具の近くに置く”のは超危険
大掃除セットの中で最も危険なアイテム。
- 可燃性ガスが漏れる
- 暖房器具の熱で膨張
- 破裂 → 発火
スプレー缶は暖房器具から離すのが鉄則。
■ 8. 年末の大掃除で安全に行うポイント
今日から取り入れたい対策。
- 家具を動かす前にコード位置を確認
- コンセント周りは乾拭き
- 家電移動はタンク・水を空にしてから
- ホコリ掃除は“電源OFF+乾拭き”
- 換気扇の油汚れは完全に落とす
- 掃除機はフィルター清掃後に使用
- スプレー缶は暖房器具から遠ざける
簡単な工夫でリスクは大きく減る。
■ まとめ
年末の大掃除は、
“コードの圧迫・湿気・こぼれ水・ホコリ・油・スプレー缶”
が原因で火災リスクを高めます。
- コードを踏まない・挟まない
- コンセントは乾かして使う
- 水をこぼさない
- ホコリは静電気に注意
- 油汚れは徹底除去
- スプレー缶は暖房器具から遠ざける
大掃除を安全に行うことで、
家全体の防災力が大幅に向上します。

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