【元消防職員・防災士が解説】防災×車中泊モジュール|“動かない避難”を可能にする車内72時間設計

豪雨や地震のあと、
「家が不安で車に避難した」
という声は少なくありません。

しかし実際には、
準備不足のまま車中泊を始め、
体調を崩すケースも多いのが現実です。

そこで提案したいのが
■車中泊×防災モジュール
という考え方です。

軽自動車に常備できる
“折りたたみ式の最小装備”。

車社会の日本だからこそ、
現実的な備えです。


■① 車中泊モジュールとは

軽自動車に常備できる
コンパクトな防災セット。

内容例:
・防寒寝袋
・遮光シート
・小型浄水器
・簡易トイレ

ポイントは
「積みっぱなしにできる軽量設計」。

豪雨や地震で
自宅が不安なとき、
すぐ“動かない避難”が可能になります。


■② なぜ車避難が増えているのか

・自宅倒壊の不安
・余震への恐怖
・避難所の混雑
・ペット同行問題

実際の災害では、
避難所より車を選ぶ人が一定数います。

私は被災地派遣(LO)として
避難所運営に関わりましたが、

「最初の夜は車で過ごした」
という家庭は想像以上に多かった。

車避難は、
もはや例外ではありません。


■③ 最大の敵は“寒さとエコノミー症候群”

車中泊で最も多いリスクは

・低体温
・脱水
・血栓症(エコノミークラス症候群)

特に冬場、
毛布だけでは足りません。

防寒寝袋は
命を守る装備です。

そして、
トイレ問題を放置すると
水分摂取を控え、
脱水→血栓リスクが高まります。

簡易トイレは
“命の装備”です。


■④ 小型浄水器という安心

断水時、
水の確保は最優先。

ペットボトル備蓄は基本ですが、
長期化すると足りなくなります。

小型浄水器があれば、
生活用水を確保できる可能性が広がります。

「水が尽きたら終わり」
という不安を減らす装備です。


■⑤ 遮光シートの心理的効果

車内の遮光は、
単なる目隠しではありません。

・防犯
・睡眠の質向上
・心理的安心

外から見えないだけで、
ストレスは大きく減ります。

これは
“心の避難”でもあります。


■⑥ 現場で見た“準備の差”

能登半島地震派遣時、
車中泊をしていた方々を見ました。

準備していた人は、
落ち着いている。

準備していない人は、
初日から疲弊していました。

防災は、
当日の頑張りではなく、
前日の準備で決まります。


■⑦ やらなくていい防災とのバランス

何でも積む必要はありません。

最低限でいい。

・寝る
・水を確保する
・トイレを確保する
・外から見えない

この4点があれば、
車避難は成立します。

過剰防災ではなく、
現実防災。


■まとめ

車中泊×防災モジュールは、
日本の車社会に合った
自律型避難の形です。

避難所に行くかどうかを
“選べる”状態にしておく。

それが
耐災害力を高めます。

今日できることは一つ。

車のトランクに、
防寒寝袋を一つ入れておくこと。

それだけで、
未来の不安は少し軽くなります。


■出典
内閣府「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針」
https://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/

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