災害時に最初に混乱するのは、道路でも物資でもありません。
情報です。
・避難指示は出ているのか
・避難所はどこが開設されたのか
・河川は氾濫危険水位を超えたのか
この情報が遅れれば、
命に直結します。
そのために整備されたのが
Lアラート(正式名称:災害情報共有システム)です。
■① Lアラートとは何か
Lアラート(Local Alert)は、
自治体やライフライン事業者が
避難指示・避難所情報・土砂災害警戒情報・河川氾濫情報などを
XML形式で一元入力し、 テレビ・ラジオ・ポータルサイト等へ同時配信する基盤システムです。
HTTPプッシュ方式で配信され、
複数メディアへ即時反映されます。
2011年に運用開始。
総務省推進のもと、全国47都道府県・1,700超の市町村が加入しています。
■② なぜ整備されたのか
東日本大震災では、
・自治体HPがアクセス集中で閲覧不能
・情報は出しているが住民に届かない
・テレビ・ネット間で内容が不一致
という問題が発生しました。
「出しているのに届かない」
この反省から、
一括配信型の情報基盤としてLアラートが整備されました。
入力は一度で済み、
複数媒体へ同時反映。
重複作業を削減し、
迅速な住民伝達を実現します。
■③ 現場で感じた“情報の時間差”
私は能登半島地震で
LO(連絡調整員)として派遣されました。
現地 → 市 → 県 → 国
情報が上がるまでに時間差が生じる。
その間、
住民は“知らない状態”になります。
道路寸断、孤立集落、断水区域。
情報は物資よりも早く動かなければなりません。
Lアラートはこの時間差を縮める基盤ですが、
入力が遅れれば意味がない。
仕組みより運用力。
これが本質です。
■④ デマ対策としての役割
SNS時代、
誤情報は一瞬で拡散します。
・ダム決壊の誤報
・避難所満員の誤情報
・支援物資打ち切りの噂
こうした情報がパニックを生みます。
Lアラートは
公式情報の拠り所です。
テレビやポータルサイトに表示される情報の多くは、
Lアラート経由。
まず公式を確認する。
それが命を守ります。
■⑤ 住民にできる4つの行動
情報インフラがあっても、
受け身では守れません。
● 家族で情報入手先を共有
● 避難所の場所を事前確認
● SNSで未確認情報を拡散しない
● 「情報を取りに行く」姿勢を持つ
防災無線だけでは足りません。
複数チャネルで確認する習慣が重要です。
■⑥ 情報は“第四のインフラ”
電気・水道・道路。
そして今は
情報もインフラです。
止まれば、命に影響する。
Lアラートは国家防災DXの基盤ですが、
最後に判断するのは人間。
防災に正解はありません。
あるとすれば、臨機応変。
正しい情報が届く地域は、
被害が減ります。
これは現場で見てきた事実です。
■まとめ
・Lアラートは災害情報の一括配信基盤
・東日本大震災の反省から整備
・全国自治体が加入する公式情報網
・デマ対策の拠り所
・仕組みより運用力が鍵
情報は、
命の分かれ道。
だからこそ、
正しい情報を受け取る準備も
私たちの備えの一部です。
【出典】
内閣府 防災情報ポータル
https://www.bousai.go.jp/

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