【防災士が解説】帰宅困難避難 知らない人混みで警戒して眠れない|安全を保ちながら眠る“現実的なコツ”

帰宅困難で避難所や一時滞在施設に入った。
でも、知らない人だらけの人混みで警戒が解けず眠れない。

・周囲の物音に反応して起きる
・荷物が気になって目が冴える
・寝たら危ない気がする
・家族の安否が心配で止まらない

これは、正常です。
人間の脳は「未知の集団」の中で、簡単に安心モードに入りません。

ここでは、帰宅困難時の混雑環境でも「安全を落とさずに眠る」ための現実的な方法をまとめます。


■① 眠れないのは「危険を察知しろ」という脳の指令

知らない人が密集する場所では、脳はこう判断します。

・誰が味方か分からない
・盗難の可能性がある
・トラブルが起きるかもしれない
・情報が不足している

この時、眠れないのは“賢い反応”です。
問題は、眠れないまま体力が削られることです。


■② 帰宅困難の現場で一番多い不安は「荷物」と「情報」

帰宅困難の避難では、睡眠を邪魔する要因が2つあります。

・荷物が守れない不安
・情報が足りない不安

逆に、この2つが減ると、眠れる確率が上がります。


■③ まず荷物を「失えない順」に整理する(3分類)

混雑下では、全部守ろうとすると眠れません。
守る範囲を決めます。

■A:絶対に失えない(身体に固定)

・スマホ
・財布
・身分証
・鍵
・薬

→ 小袋にまとめて体の前に。

■B:失うと困る(足元・すぐ触れる位置)

・モバイルバッテリー
・充電ケーブル
・水
・ライト

■C:最悪失っても致命傷ではない(端に寄せる)

・上着
・紙袋
・雑多な荷物

“守る対象が絞れる”だけで警戒が落ちます。


■④ 寝る場所は「端」と「背中の守り」が最優先

混雑では、中央は刺激が多く眠れません。

可能なら、スタッフに短く相談します。

「帰宅困難で不安が強く、端の場所に移れますか」

■配置の優先順位

1)壁際
2)柱の近く
3)通路から一段外れた場所

背中を守れると、脳の警戒が落ちます。
人間は背中が無防備だと眠れません。


■⑤ “半分眠る”で十分:目標を変える

帰宅困難の夜は、深い睡眠は難しいことがあります。
だから目標を変えます。

・眠れなくても横になる
・目を閉じて体力温存
・呼吸で緊張を落とす

これで翌日の判断力が残ります。
帰宅困難は、判断力が命です。


■⑥ 音と光の刺激を減らす(避難所の現実装備)

混雑は音が止まりません。

・耳栓(なければティッシュを軽く)
・フード/タオルで耳周りを覆う
・アイマスク(なければタオル)
・スマホ画面は暗くして短時間で切る

「完全に無音」は不可能なので、刺激を下げる方向で勝ちます。


■⑦ 情報不安を止める「確認の時間」を決める

情報を追い続けると眠れません。
だから“時間を切る”のが最優先です。

・安全情報の確認は10分だけ
・連絡は1回だけ
・その後は端末を触らない

情報は大事ですが、睡眠を破壊すると翌日が詰みます。


■⑧ 呼吸で警戒モードを落とす(短時間で効く)

混雑環境では、交感神経が上がり続けます。
呼吸で落とします。

・鼻から4秒吸う
・口から8秒吐く
2〜3分

吐く時間を長くすると、脳が「今は安全寄り」と判断しやすいです。


■まとめ:帰宅困難の不眠は「荷物固定・端配置・情報時間カット」で改善する

1)守る荷物を3分類して固定する
2)壁際など背中が守れる位置を取る
3)刺激(音・光)を下げる
4)情報確認は時間を切る
5)眠れなくても横になり体力温存
6)呼吸で警戒モードを落とす

帰宅困難の夜は、完璧に眠れなくても大丈夫です。
“明日の判断力を残す”睡眠が正解です。

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