【元消防職員が解説】大雪で停電したら最初にやる5つ|寒さ・情報・火災を同時に防ぐ

大雪の停電は、「寒さ」だけでなく「情報遮断」と「火災リスク」を一気に連れてきます。
最初の10分でやることを間違えると、体温も判断も落ち、二次災害に繋がります。

ここでは、停電直後に“順番通り”やるべき5つを、現場目線でまとめます。


■① まず「安全確認」→ブレーカー・コンセント周りを点検する

停電直後は、家の中が暗くなり、物にぶつかったり転倒しやすくなります。
最初にやるのは「動く準備」ではなく「事故を止める準備」です。

・足元の安全確保(ガラス・倒れた物・段差)
・コンセント周りで焦げ臭さがないか確認
・濡れた場所(玄関・窓際・台所)の電気器具に触らない

復旧した瞬間に、傷んだ配線や濡れた機器が一気に通電して危険になることがあります。
「停電中は静か」でも、「復旧時に事故が起きる」ことがあるのが厄介です。


■② 次に「光の確保」→懐中電灯を固定して“両手”を空ける

停電時に一番危ないのは、暗闇で片手が塞がったまま動くことです。
スマホのライトは便利ですが、バッテリーを削り、落とすと終わります。

・懐中電灯(できればヘッドライト)を最優先
・ライトは置いて照らす(両手を空ける)
・キャンドルは原則使わない(倒れたら一発で火災)

避難所でも「暗い=転倒・ケガが増える」は何度も見ました。
まず光を“固定化”して、次の行動が安全にできる状態を作ります。


■③ 「寒さ対策」は“体を温める順番”が9割(部屋より人)

大雪停電は、暖房が止まり、体温が落ちて判断が鈍ります。
ここは迷わず「人を温める」から。

・家族を1部屋に集める(移動を減らす)
・首・手首・足首を重点的に保温(タオル+上着でOK)
・床から冷えるので、段ボール・毛布で“断熱”を作る
・カイロがあれば脇・腰・足先へ(低温やけど注意)

被災地の避難所でも同じで、寒いと睡眠が崩れ、体調が崩れ、トラブルが増えます。
「部屋を温める」より、「体温を守る」方が圧倒的に効果が出ます。


■④ 「情報の確保」→停電情報・復旧見込みを1回取る(追いかけない)

不安が増える最大要因は、情報が空白になることです。
ただし、情報を追いかけすぎるとスマホが先に死にます。

・電力会社の停電情報で「範囲・復旧見込み」を確認
・自治体の防災情報(防災無線・HP・SNS)を一度確認
・以後は“確認する時間”を決める(例:1時間に1回)

停電時は、スマホが命綱になりやすい一方で、最も消耗しやすい道具です。
情報は「取りに行く」のではなく「取りに行く回数を制限」します。


■⑤ 「火災と一酸化炭素」を同時に潰す(暖房・調理のルール化)

停電時は、暖房や調理が一気に“火”へ寄ります。
ここでやり方を間違えると、寒さより危険です。

・石油ストーブ/カセットコンロは「換気」と「周囲の可燃物撤去」セット
・就寝中は火を使わない(寝落ちは最悪の事故パターン)
・一酸化炭素警報器があれば設置(なければ換気を優先)
・発電機や車の排気は屋内・玄関・換気口近くに置かない

避難所でも、寒さの中で火を使う場面ほど事故が起きやすいです。
「寒いから仕方ない」ではなく、「寒いからこそルール化」が必要です。


■まとめ:停電の最初は“順番通り”が命を守る

大雪停電の初動は、気合ではなく手順です。

1) 安全確認(復旧時の事故も想定)
2) 光の確保(両手を空ける)
3) 体温の確保(部屋より人)
4) 情報の確保(確認回数を制限)
5) 火災・CO対策(火を使うならルール化)

最初の10分で整えると、数時間〜数日の停電でも持ちこたえやすくなります。


出典
資源エネルギー庁(経済産業省)「あらためて学ぶ、『停電』の時にすべきこと・すべきでないこと」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/teiden_info.html

コメント

タイトルとURLをコピーしました