ロマンス詐欺は、もはや「お金の問題」ではありません。
これは心と生活を壊す災害型リスクです。
毎月約50億円規模の被害とも言われ、特に2月(バレンタイン前後)から増加傾向に入ります。
春に向けて人の気持ちが動く時期に、“信頼を時間で積み上げる詐欺”が動き出します。
私は元消防職員として被災地派遣(LO)に入った際、生活再建が難航する家庭の背景に「災害+詐欺被害」が重なっているケースを見てきました。
自然災害だけでなく、経済的・心理的ダメージも生活基盤を崩すのです。
ロマンス詐欺も、家庭防災の一部として考える時代です。
Table of Contents
- ■① ロマンス詐欺は“時間をかける災害”
- ■② なぜ2月から増えるのか
- ■③ 詐欺師の最新手口(いきなり請求はしない)
- ■④ 家族を守るための具体策
- ■⑤ 被災地で見た「二重被害」
- ■⑥ やらなくていい行動
- ■⑦ 今日できる最小行動
- ■まとめ
■① ロマンス詐欺は“時間をかける災害”
最近のロマンス詐欺は、いきなりお金を要求することはほとんどありません。
- 数週間〜数か月かけて信頼関係を構築
- 共通の趣味や価値観を装う
- 将来の約束や結婚を匂わせる
- 投資や送金を“提案”という形で持ちかける
これは突発型ではなく、長期型災害です。
防災で言えば「徐々に水位が上がる洪水」に近い。
気づいたときには逃げ道が狭くなっています。
■② なぜ2月から増えるのか
2月は心理的に動きやすい時期です。
- バレンタイン
- 新生活前の不安
- 冬の孤独感
- 寒さによる気分の落ち込み
詐欺師は“感情の季節変動”を理解しています。
2月に急増するというより、
2月から秋にかけて徐々に積み上げるのが特徴です。
■③ 詐欺師の最新手口(いきなり請求はしない)
「見知らぬイケメン・美女・資産家から突然DM」
これはほぼ100%疑ってください。
ただし、注意点があります。
詐欺師はこう考えています。
急がない。焦らない。時間をかける。
- 少額の成功体験を与える
- 優しい言葉を積み重ねる
- 毎日連絡を続ける
- 家族や友人との関係を少しずつ薄くする
これは心理操作です。
■④ 家族を守るための具体策
防災と同じで「事前ルール」が効きます。
家庭内ルール
- ネットで知り合った相手にお金は送らない
- 投資話は必ず第三者に相談
- “秘密にして”と言われたら赤信号
- 個人情報(住所・資産・家族構成)を送らない
心理的対策
- 孤独を放置しない
- 定期的に家族と雑談する
- 親世代ともコミュニケーションを取る
詐欺は「淋しさ」に入り込みます。
■⑤ 被災地で見た「二重被害」
被災地では、生活が不安定な時ほど詐欺が入り込みます。
・保険金の相談
・復興支援金の話
・投資回収の提案
心が弱っている時に狙われる。
ロマンス詐欺も同じ構造です。
だから私は、防災を「命・住まい・お金・心」すべてを守る概念として伝えています。
■⑥ やらなくていい行動
- 「自分は大丈夫」と思い込む
- 相談を恥ずかしがる
- 怪しいと感じても証拠を探そうと深入りする
- 相手を論破しようとする
詐欺師は感情操作のプロです。
距離を取るのが最善策です。
■⑦ 今日できる最小行動
- 家族に「ロマンス詐欺増えてるらしいよ」と一言伝える
- 親世代のSNS利用状況をさりげなく確認
- DMは基本“疑う”という共通認識を持つ
- 相談窓口(警察・消費生活センター)をスマホに保存
■まとめ
ロマンス詐欺は、
自然災害のように突然襲うものではありません。
時間をかけて、心を侵食します。
でも、防げます。
普段のコミュニケーションが、最大の防災対策です。
守るべきは、お金よりも“信頼関係”。
淋しさにつけ込ませない環境を、家庭で作っていきましょう。
■出典:警察庁「SNS型ロマンス詐欺の発生状況等について」
https://www.npa.go.jp/bureau/criminal/souni/romancescam.html

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