防災グッズは「買ったら終わり」ではありません。
本当に大事なのは、避難所の現実(寒さ・床・プライバシー・感染症・配慮が必要な人)を知ったうえで、家庭の備えを“使える形”に更新していくことです。
大分で開催された「防災・避難所EXPO2026」では、短時間で組み立てられる簡易ベッドやアルミブランケット、避難者の状態に応じた最新グッズ、さらにドローンやAIなどの防災技術まで紹介されました。
こうした展示は、家庭防災を一段引き上げるヒントの宝庫です。
私は被災地派遣(LO)で避難所の立ち上げや生活支援に関わった際、「物はあるのに使い方が分からない」「誰に何を優先して配るべきか迷う」という場面を何度も見ました。
だからこそ、イベントで見たものを“家庭の行動”に変換する視点が重要です。
Table of Contents
- ■① 避難所のリアルを知ると、家庭の備えが変わる
- ■② EXPOで注目された“避難所の課題”と最新グッズ
- ■③ 家庭で優先すべき「3つの更新ポイント」
- ■④ 家族会議で決めておくべきこと
- ■⑤ ドローン・AIは家庭防災にどう効く?
- ■⑥ やらなくていい防災
- ■⑦ 今日できる最小行動
- ■まとめ
■① 避難所のリアルを知ると、家庭の備えが変わる
避難所は「安全な場所」ですが、「快適な場所」とは限りません。
現場で大きく効いてくるのは、次の要素です。
- 寒さ(床冷え・体温低下)
- 睡眠(騒音・照明・緊張)
- プライバシー(着替え・授乳・休息)
- 感染症(人の密集・換気・体調不良)
- 配慮が必要な人(妊婦、乳幼児、高齢者、持病、障害)
展示イベントは、これらの“困りごと”に対する解決策を、目で見て体感できる貴重な機会です。
■② EXPOで注目された“避難所の課題”と最新グッズ
報道で紹介された内容から、家庭防災に直結するポイントは大きく3つです。
1) 床と睡眠の問題を解く:簡易ベッド
床で寝る生活は、体力を削ります。
避難生活が長引くほど、腰・肩・膝にダメージが溜まり、活動量も落ちやすくなります。
折り畳み式の簡易ベッドは、設置が早く、床冷えを避け、起き上がりも楽になります。
2) 体温維持:アルミブランケット
軽量で持ち運べ、保温に直結します。
「暖を取る」が難しい局面で、体温が落ちないことは、そのままリスク低減につながります。
3) “人によって必要が違う”を前提にする:配慮型グッズ
避難所では、同じ物を配っても全員が助かるわけではありません。
妊婦・乳幼児・感染症リスクの高い人など、状態に応じた備えが必要になります。
イベントでの展示は、この視点を家庭に持ち帰るきっかけになります。
■③ 家庭で優先すべき「3つの更新ポイント」
展示で見たものを家庭防災に落とすなら、優先順位はこうです。
① まず“寝る”を確保する
在宅避難でも避難所でも、眠れないと判断力が落ちます。
簡易ベッドが無理なら、床冷えを切る工夫(マット・段ボール・毛布の重ね)でも効果があります。
② 次に“体温”を守る
アルミブランケットは軽いのに効きます。
家族分を「持ち出し袋」と「寝室」に分散して置くと、取り出しが早いです。
③ 最後に“人別の弱点”を埋める
家族構成で違います。
乳幼児がいる家庭、持病がある家庭、介護がある家庭は、全員同じ備えでは足りません。
■④ 家族会議で決めておくべきこと
リスクを知った上で「何ができるか」を話し合うことが、実際の被害を減らします。
最低限、これだけは決めてください。
- 避難所に行く条件/在宅避難する条件
- 寝る場所の確保(家の中でどこに集まるか)
- 体調不良者が出た時の動き(連絡先、相談先)
- 誰が何を持ち出すか(役割固定)
■⑤ ドローン・AIは家庭防災にどう効く?
家庭目線での“効き方”はシンプルです。
- ドローン:被害状況の把握が早いほど、支援や復旧が早くなる
- AI:情報整理が速いほど、避難所運営・救援の優先順位が適切になる
つまり、家庭としては「情報の受け取り方」を整えるのが現実的です。
停電や通信障害を前提に、ラジオ・モバイルバッテリー・連絡ルールを固める方が、今すぐ効きます。
■⑥ やらなくていい防災
- 最新グッズを“買い足すこと”が目的になる
- 家族の実態(年齢・体調・住環境)を無視して揃える
- 使い方を確認せず袋に入れて満足する
防災は、持ち物より「迷いを減らす設計」が強いです。
■⑦ 今日できる最小行動
- 寝室に「保温セット(毛布+アルミブランケット)」を1つ置く
- 家族で「避難所/在宅」の判断条件を1つだけ決める
- 持ち出し袋を開けて、ライトと電池だけ動作確認する
■まとめ
避難所のリアルを知ると、家庭防災は一段強くなります。
簡易ベッドやアルミブランケットのように、避難生活の弱点を直撃する装備は、家族の体力と判断力を守ります。
イベントで得た気づきを、家庭の行動に変える。
それが「災害時のリスクを下げる」いちばん確実な方法です。
■出典:大分放送「最新防災グッズや避難所のリアルを紹介 防災・避難所EXPO2026開催 大分」(2026年2月11日)

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