台風が近づくと、いちばん危ないのは「まだ大丈夫だろう」の外出です。
雨よりも、風よりも、判断の遅れが事故を生みます。
迷いを減らすために、台風の外出は“迷ったら即これ”を決めておくのが家庭防災の近道です。
■① 結論|迷ったら「外出しない」が最強の防災
台風接近中に迷ったら結論はこれです。
外出しない。移動しない。予定を変える。
台風は「行けるかどうか」ではなく、
「帰れなくなる」「巻き込まれる」リスクが本体です。
■② まず押さえる|外出で事故が増えるのは“雨”ではなく“風”
台風の危険は、強風で一気に上がります。
・看板やトタンの飛来物
・倒木
・転倒(特に傘)
・冠水でマンホールが見えない
・横風で車線逸脱、バイク転倒
現場では「雨が弱いから出た」人が、風と飛来物で事故に遭うケースが多いです。
迷ったら、雨量より風を優先して警戒してください。
■③ 外出判断の“即ルール”|この3つのどれかなら中止
迷ったら、次のどれか1つでも当てはまれば外出は中止です。
・風が強くなってきた(体感で歩きにくい、ドアが持っていかれる)
・警報級(暴風・大雨・洪水のいずれか)が近い、または出ている
・帰宅ルートに「川・用水路・海沿い・アンダーパス」がある
特に最後が重要です。
同じ雨量でも、ルートに危険があると事故率が跳ね上がります。
■④ 「どうしても出る」場合の最低ライン|外出は“短く・近く・早く”
やむを得ない用事があるなら、迷ったら次の条件を守ってください。
・徒歩や自転車は極力避ける(飛来物と転倒が多い)
・移動は最短距離(寄り道しない)
・時間は短く(長居しない)
・早めに帰る(暗くなる前に戻る)
台風は「帰りの方が危険」になりやすいです。
行けても帰れない前提で考えるのが安全です。
■⑤ 車での外出が危険になる“地雷ポイント”
車は安全そうに見えますが、台風では地雷があります。
・アンダーパス(短時間で水没)
・海沿い道路(高波・飛沫・横風)
・橋(横風でハンドルが取られる)
・川沿い(増水・越水)
・山間部(落石・倒木・土砂)
被災地派遣の現場でも、「車で逃げようとして冠水に突っ込む」事故は後を絶ちません。
水は見た目より深く、流れがあると車は簡単に動かなくなります。
■⑥ 家の中でやるべきこと|外出しないなら“被害を減らす行動”に切り替える
外出をやめたら、次の行動がそのまま防災になります。
・ベランダや庭の飛ぶ物を室内へ(植木鉢、物干し、工具)
・窓まわりを片づける(割れた時にケガを減らす)
・スマホとモバイルバッテリー満充電
・水と食料を手の届く場所へ移動
・懐中電灯を枕元へ
「行かない」だけで終わらず、被害を減らす準備に時間を使うのが勝ちです。
■⑦ 家族がいる家庭の判断|子ども・高齢者がいるなら“迷ったら中止”で固定
家庭の防災は、強い人基準にすると破綻します。
・子どもは転倒しやすい
・高齢者は風でバランスを崩しやすい
・濡れて冷えると体力が落ちる
だから、家族がいるほど判断はシンプルにしていいです。
「迷ったら中止」を家庭ルールにすると事故が減ります。
■⑧ 連絡が取れない前提|外出しない判断を後押しする“約束”
台風時は通信が不安定になり、迎えに行く判断も迷います。
家族で次を決めておくと、外出の衝動が減ります。
・集合場所
・迎えに行かないルール(状況次第で学校や施設待機)
・「動かない時間」を決める(例:警報中は移動しない)
現場では「迎えに行って途中で立ち往生」が最悪のパターンです。
連絡不能でも安全に合流できる設計が命を守ります。
■まとめ|台風の外出は「行けるか」ではなく「帰れるか」で判断する
結論:
台風接近中に外出を迷ったら、「外出しない」が最強の防災です。
防災士として現場で見てきたのは、
「出ない判断ができた家庭ほど、ケガも被害も少ない」という現実です。
台風の日は、外に出る努力より、家の中で被害を減らす努力のほうが家族を守ります。
出典:気象庁「防災気象情報(警報・注意報等)」

コメント