- はじめに
- ■① 結論|高齢者の暑さ不眠は「体温・水分・風・安心」の4点セットで改善する
- ■② 高齢者が暑さに弱い理由|自覚しにくい・喉が渇きにくい・体温調整が遅い
- ■③ 体温調整は“全身冷却”より「首・わき・鼠径部」を狙う
- ■④ 水分は「一気飲み」より“少量ルール”|夜間トイレ問題も同時に解決する
- ■⑤ 風は“当て続けない”|扇風機の当て方で冷えと乾燥を防ぐ
- ■⑥ 避難所でできる“場所の工夫”|入口・窓際・人の密集を避ける
- ■⑦ 眠れない原因は「暑さ+不安」|安心を作ると眠りが深くなる
- ■⑧ 被災地の現場で感じたこと|高齢者は“我慢”で悪化しやすい
- ■⑨ 今日の最小行動|高齢者の暑さ対策を「セット化」する
- まとめ
はじめに
避難生活で高齢者が一番崩れやすいのは、「眠れない夜」が続いたときです。
特に夏場は、暑さ+不安+水分調整の難しさが重なり、熱中症リスクが一気に上がります。
この記事では、高齢者が避難所(または在宅避難)で“暑さに負けず眠る”ための実践策をまとめます。
■① 結論|高齢者の暑さ不眠は「体温・水分・風・安心」の4点セットで改善する
暑くて眠れないとき、多くの人は「冷やす」だけに寄ります。
高齢者はそれだけだと失敗しやすいです。
効かせる順番はこれです。
1) 体温(冷やす部位を絞る)
2) 水分(飲み方を決める)
3) 風(当て方を決める)
4) 安心(不安で覚醒するのを止める)
この4点を“ルール化”すると、夜が安定します。
■② 高齢者が暑さに弱い理由|自覚しにくい・喉が渇きにくい・体温調整が遅い
高齢者の暑さ対策は、若い人の常識が通用しない場面があります。
- 暑さを感じにくい(気づいた時には進んでいる)
- 喉の渇きが出にくい(飲むタイミングが遅れる)
- 発汗や血流調整が遅い(体温が下がりにくい)
- 夜間トイレを嫌がって水分を控える(脱水が進む)
「暑いけど大丈夫」が一番危ないパターンです。
■③ 体温調整は“全身冷却”より「首・わき・鼠径部」を狙う
眠れない暑さは、体の芯が熱い状態です。
全身を冷やそうとすると、冷えすぎて逆に眠れないことがあります。
効かせるなら、冷やす部位を絞ります。
- 首(頸動脈)
- わきの下
- 鼠径部(足の付け根)
やり方は簡単で、冷却タオルや保冷剤をタオルで巻いて当てるだけ。
冷やしすぎないのがコツです。
■④ 水分は「一気飲み」より“少量ルール”|夜間トイレ問題も同時に解決する
高齢者の水分は、飲み方を決める方が強いです。
おすすめの型:
- 寝る30〜60分前に 100〜150ml
- その後は口を潤す程度に少量
- 起床時にまず 150ml
夜間トイレが怖くて水分を切る人ほど、暑さで目が覚めます。
結果、眠れず汗をかき、さらに脱水が進む。
「少量でいいから入れる」ルールが勝ちです。
■⑤ 風は“当て続けない”|扇風機の当て方で冷えと乾燥を防ぐ
扇風機は便利ですが、当て方を間違えると
- 体が冷えすぎて目が覚める
- 喉が乾燥して咳が出る
- 皮膚が乾燥して不快になる
対策はシンプル。
- 直接当てない(壁や天井に当てて反射風)
- 体の一部だけに弱く当てる(足元)
- 乾燥するなら濡れタオルを近くに置く
「風は強さより向き」が重要です。
■⑥ 避難所でできる“場所の工夫”|入口・窓際・人の密集を避ける
可能なら、以下を避けるだけで寝やすくなります。
- 出入口付近(外気が入り暑くなる/人の出入りが多い)
- 窓際直下(朝日で早く暑くなる)
- 人が密集する中心部(体温で室温が上がる)
寝場所が選べない場合は、せめて“頭の向き”だけ変える。
入口方向に頭を向けると、人の動きが気になりやすいです。
■⑦ 眠れない原因は「暑さ+不安」|安心を作ると眠りが深くなる
高齢者は、暑さで寝苦しいと不安が増えます。
- このまま倒れるんじゃないか
- 迷惑をかけたくない
- 眠れない焦り
不安で交感神経が上がると、さらに眠れません。
有効なのは「確認できる安心」です。
- 今夜の水分ルールはこれ
- 冷却はここに当てる
- しんどくなったら誰に言うか決める
決めておくだけで、眠りに入りやすくなります。
■⑧ 被災地の現場で感じたこと|高齢者は“我慢”で悪化しやすい
被災地派遣(LO)でよく見たのは、
高齢者が「暑い」「しんどい」と言わず、我慢して悪化するパターンです。
- 水分を控える
- 横になったまま動かない
- 眠れず体力が落ちる
- 熱中症に近づく
避難生活では、我慢は強さではありません。
早めに“申告できる仕組み”が命を守ります。
■⑨ 今日の最小行動|高齢者の暑さ対策を「セット化」する
今日やることはこれだけで十分です。
- 冷却タオル(または保冷剤+タオル)を1つ用意
- 100〜150mlの水分ルールを紙に書く
- 扇風機は直接当てず、反射風にする
この3つで、夜の不眠と熱中症リスクが下がります。
まとめ
高齢者の避難生活での暑さ不眠は、熱中症リスクと直結します。
「冷やす」だけでは足りません。
- 体温:首・わき・鼠径部を狙って冷却
- 水分:少量ルールで脱水を防ぐ
- 風:直接当てず、反射風で整える
- 安心:不安を減らす“決め事”を作る
眠れない夜を減らすことが、避難生活を崩さない最短ルートです。


コメント