【防災士が解説】夜間避難所に入ったのに「疲れているのに寝付けない」原因と対策|緊張を落として眠りに入る手順

はじめに

夜間に避難所へ入ると、

  • 体は限界なのに寝付けない
  • 目を閉じると不安が湧く
  • 音や光が気になって眠れない
  • 眠れない焦りで余計に眠れない

こうなりやすいです。
睡眠が取れないと、翌日の判断・体調・メンタルが一気に崩れます。

この記事では、夜間避難所で「寝付けない」を減らすために、避難所でも現実的にできる“入眠の手順”をまとめます。


■① 結論|寝付けない夜は「体を落ち着かせる順番」を作ると眠りに入れる

避難所で眠れないのは、意思が弱いからではありません。
災害時は交感神経が上がりっぱなしになり、脳が警戒モードを解除できないからです。

有効なのは、入眠の順番を決めることです。

1) 安全確認(脳の警戒を下げる)
2) 体温調整(暑い寒いを消す)
3) 呼吸で心拍を落とす(緊張解除)
4) 光と音を減らす(刺激遮断)

この順番だけで、眠りに入りやすくなります。


■② なぜ疲れているのに眠れない?|“危険が終わっていない”と脳が判断している

避難所で寝付けない主な理由はこれです。

  • 余震・風・雨などで「まだ続く」感覚がある
  • 周囲の人の動きや音が多い
  • 明るさが一定で体内時計が狂う
  • 不安で情報を追い続ける
  • 寒さ暑さ、床の硬さで体が落ち着かない

疲労があっても、脳が「寝たら危ない」と感じると眠れません。
だから、脳に「今は安全」と教える行動が必要になります。


■③ まず最初にやる“安全の固定”|不安が残ると入眠できない

脳の警戒を下げるために、最初に「安全の固定」をします。

  • 出入口・トイレの位置を確認
  • 靴を足元に置く(すぐ動ける状態)
  • ライトを手が届く場所に固定
  • 貴重品を体の近くにまとめる

この4つだけで、「いつでも動ける」という安心が生まれます。
安心がないと、体は寝に入りません。


■④ 体温が整わないと眠れない|寒さ暑さは“脳の警戒”を増やす

避難所では温度が一定ではありません。

  • 床は冷える
  • 人が密集すると暑い
  • 風が通ると一気に冷える

最低限これをやります。

寒いとき

  • 床と体の間に1枚敷く(タオルでも可)
  • 首・腰・足首を温める
  • 体を直接床につけない

暑いとき

  • 首・わき・足の付け根を冷やす
  • 服を1枚減らして熱を逃がす
  • 風は直接当てず“抜け道”を作る

体温が整うと、入眠のスイッチが入りやすくなります。


■⑤ 呼吸で心拍を落とす|避難所でできる“最強の入眠スイッチ”

寝付けない夜は、心拍が高いままです。
呼吸で落とします。

やり方(1分でOK)

  • 鼻から4秒吸う
  • 口から6秒吐く
  • これを10回

ポイントは「吐く方を長く」です。
吐く時間が長いほど、体が休息モードに入りやすくなります。


■⑥ 光と音を減らす|刺激を切るだけで眠りは戻る

避難所の眠れない原因は、刺激の多さです。

  • 照明
  • 物音
  • いびき
  • 話し声
  • スマホの通知音

現実的な対策はこれです。

  • タオルで目元を軽く覆う(息は確保)
  • マスクで乾燥と口呼吸を抑える
  • イヤホンではなく“耳栓”寄りの遮音(なければティッシュでも)

刺激が減ると、脳が「寝ても大丈夫」と判断しやすくなります。


■⑦ スマホで眠れなくなる人へ|情報は“追うほど不安が増える”

夜間避難所でよくあるのが、

  • 情報を追って眠れない
  • 不安になるニュースを見続ける
  • SNSの断片情報で脳が興奮する

これです。

現実的なルールはこれだけです。

  • 情報確認は「10分だけ」
  • 確認したら通知を切る(サイレント)
  • 画面は暗くして触らない

情報は必要ですが、夜に追うほど不安が増えやすいです。


■⑧ 被災地派遣(LO)で見た“眠れる人の共通点”|準備より「順番」が強い

被災地派遣(LO)で感じたのは、眠れる人ほど

  • まず安全を固定している
  • 体温を整えている
  • そのあと静かに休んでいる

という順番ができていました。

逆に眠れない人ほど

  • 情報を追い続ける
  • 不安で動き続ける
  • 水分や体温が乱れる

この流れに入りやすいです。

避難生活は「順番」が9割です。


■⑨ 今日の最小行動|夜間避難所で寝付くための“3ステップ”

今日やるのはこれだけで十分です。

1) 靴・ライト・貴重品を固定(安全の固定)
2) 4秒吸って6秒吐く×10回(心拍を落とす)
3) スマホは10分で切ってサイレント(刺激遮断)

この3つで、入眠率は上がります。


まとめ

夜間避難所で「疲れているのに寝付けない」のは、脳が警戒を解除できていないからです。
解決は、眠る努力ではなく「警戒を下げる順番」を作ることです。

  • 安全を固定(靴・ライト・貴重品)
  • 体温を整える(床の冷え・暑さ)
  • 呼吸で心拍を落とす(吐く方を長く)
  • 光と音を減らす(刺激遮断)
  • 情報は10分で切る(不安増幅を止める)

眠れる夜が戻ると、避難生活の判断力と回復力が戻ります。


コメント

タイトルとURLをコピーしました