【防災士が解説】キャンピングカー避難用「必須」防災グッズ|車中避難が詰む原因を先に潰す

キャンピングカーは、避難所に行かない選択肢になり得ます。
ただし「装備がある=安全」ではありません。

私は元消防職員として被災地派遣(LO)に入り、避難所と車中泊避難の両方を現場で見てきました。
そこで強く感じたのは、車中避難は“便利”ではなく、運用を誤ると一気に生活が崩れるという現実です。

この記事では、キャンピングカー避難で本当に必要な防災グッズを、優先順位つきで整理します。
買い物リストではなく「詰む原因を潰すリスト」です。


■① 結論|必須は「電源・水・トイレ・温度・情報・固定」

車中避難で詰むのは、だいたい次の6つです。

1) 電源が切れる
2) 水が足りない
3) トイレが回らない
4) 暑さ寒さで体力が落ちる
5) 情報が取れず判断を誤る
6) 物が飛んでケガをする

逆に言えば、この6つを潰せば車中避難の成功率は上がります。


■② 電源系(最優先)|停電72時間を回すための最小セット

□ ポータブル電源(容量は生活スタイルで決める)
□ 充電ケーブル複数(Type-C・Lightning等)
□ 12V/USBシガーソケット変換
□ LEDランタン(置き型+足元用)
□ ヘッドライト(両手が空く)
□ 乾電池(単三・単四)
□ 車載用充電器(常時装着)

現場では「スマホが死んだ瞬間に不安が爆発」します。
照明と充電は“安心の土台”です。


■③ 水・衛生系|飲む水より「清潔」が先に壊れる

□ 飲料水(最低3日、可能なら7日)
□ 予備タンク(折りたたみ水タンクが便利)
□ ウェットティッシュ(大判)
□ 体拭きシート
□ アルコール/ノンアル消毒
□ 歯磨きシート・マウスウォッシュ(断水時用)
□ ゴミ袋(大・中・小)+消臭袋

被災地派遣では、断水時に「飲み水は何とかなるが、清潔が保てず体調を崩す」ケースが目立ちました。
車中避難はスペースが狭いので、清潔の崩壊が早いです。


■④ トイレ系(生活の崩壊を防ぐ)|一番揉める所を先に固める

□ 簡易トイレ(袋+凝固剤)
□ 処理袋(防臭タイプ)
□ 目隠し(カーテン・簡易パーテーション)
□ 使い捨て手袋
□ 除菌シート
□ 消臭剤(臭い対策は精神安定に直結)

車中避難で一番ストレスになるのは、食料でも電気でもなく「トイレ」です。
ここを甘く見ると、家族の空気が悪くなります。


■⑤ 暑さ・寒さ対策(体力を守る)|熱中症と低体温は車内でも起きる

夏(暑さ)

□ サンシェード
□ 遮熱カーテン
□ 扇風機(USB/バッテリー式)
□ 冷却タオル
□ 瞬間冷却剤
□ 経口補水液(状況により)
□ 吸汗速乾の着替え

冬(寒さ)

□ 寝袋+毛布(重ねが基本)
□ 断熱マット(床が冷える)
□ 使い捨てカイロ
□ 防寒着(首・手首・足首の保温)
□ 結露対策(換気・吸水クロス)

停電+寒波の組み合わせは、現場で体調悪化が連鎖しやすいです。
「暖を取れる」設計にしておくと、避難生活の疲れ方が変わります。


■⑥ 情報・連絡系|デマと判断ミスを防ぐ

□ 携帯ラジオ(手回し・乾電池対応)
□ モバイルWi-Fi(必要なら)
□ 地図アプリのオフライン保存
□ 家族連絡ルールの紙メモ
□ 充電が切れても見れる紙の情報(避難先候補の住所など)

情報が取れないと、人は「一番怖い想像」で動けなくなります。
車中避難は孤立しやすいので、情報設計が重要です。


■⑦ 固定・安全系|車内事故を防ぐ“地味な必須”

□ 荷物固定ベルト
□ 滑り止めマット
□ 収納ボックス(走行中に飛ばない)
□ ガラス飛散防止フィルム(余裕があれば)
□ 軍手・靴(夜の踏み抜き対策)

被災地では、災害そのものより「片付け中の転倒」「ガラスでのケガ」が多い場面があります。
車内でも同じで、固定が甘いと事故が起きます。


■⑧ 家族・子ども・高齢者・ペットがいる場合の追加必須

子ども

□ 耳栓(音ストレス対策)
□ 暇つぶし(小さめ)
□ いつものお菓子(安心の固定)

高齢者

□ 常備薬(多め)
□ 体温調整用品
□ クッション・座布団(床冷え対策)

ペット

□ キャリー
□ フード・水
□ トイレ用品
□ 迷子札

現場では「子どもが落ち着く」「高齢者が冷えない」「ペットが暴れない」だけで、家族のメンタルが守られます。


■やらなくていい防災(キャンピングカー編)

□ 料理道具を増やしすぎる
□ 高額アイテムの衝動買い
□ “もしもの万能グッズ”を大量に積む

荷物を増やすと、固定が甘くなり、動線が潰れ、逆に危険になります。
車中避難は「減らす設計」が正解です。


■今日の最小行動(5分でできる)

① 簡易トイレ(袋+凝固剤)の在庫を確認
② LEDランタンを“足元”に置ける数があるか確認
③ 充電ケーブルを「2本以上」常設

この3つだけで、車中避難の安心感が一段上がります。


■まとめ

キャンピングカー避難の必須グッズは、見た目の豪華さではなく「詰む原因を潰せるか」で決まります。
電源・水・トイレ・温度・情報・固定。
この順番で揃えると、車中避難は“危険な賭け”から“安全資産”に変わります。

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