【防災士が解説】断水時に差が出る食器洗いの工夫|“普段の習慣”が非常時を救う

防災

地震や豪雨のあと、高い確率で発生するのが「断水」です。
水が出ない生活は、想像以上にストレスが大きいものです。

特にキッチン。
しかし実は、普段の洗い物の習慣を少し変えるだけで、非常時の負担は大きく軽減できます。

今回は、防災の観点から“水を極力使わない洗い方”を意識した具体策を解説します。


■① まず減らすべきは「水の量」より「洗う枚数」

断水時に重要なのは、1回あたりの水量よりも“使用回数”です。

取り皿や小鉢が増えると、それだけ洗浄回数も増えます。
ワンプレート化するだけで、洗う枚数は大きく減らせます。

被災地派遣(LO)で感じたのは、
「普段の当たり前」がそのまま負担になるという現実でした。

洗う枚数を減らすことは、最もシンプルで確実な節水策です。


■② 洗う前に“拭き取る”が基本動作

断水時に水で流すのは最後です。

・使い古しのペーパー
・新聞紙
・布ウエス

で油や食べ残しを拭き取ってから洗う。

元消防職員として多くの被災家庭を見てきましたが、水不足時に多かった失敗は「普段と同じ洗い方」をしてしまうことでした。

拭いてから洗う。
この順番だけで、必要水量は大きく変わります。


■③ すすぎは“まとめて効率化”が原則

洗った食器を広げてすすぐと、水は分散します。

同サイズの食器を3〜4枚程度重ね、上から水を流す方法は一定の節水効果があります。

ただし重要なのは注意点です。

・油汚れが残っている場合は単独ですすぐ
・重ねすぎない
・汚れの広がりを防ぐ

衛生を優先することが前提です。

なお、重ねすすぎについては「衛生管理上、十分なすすぎが必要」という相反する意見もあります。断水時は“水量の最小化”と“衛生維持”のバランスを取りながら行うことが大切です。


■④ スポンジ管理も節水の一部

へたったスポンジは泡立ちが悪くなり、洗剤量が増えます。

小型スポンジを活用し、最後は鍋やフライパンの油吸収に使ってから処分する方法も有効です。

避難所では衛生悪化が体調不良につながるケースを何度も見ました。
水だけでなく、衛生維持も防災です。


■⑤ 防災士として見た“誤解”

「節水=我慢」という誤解があります。

実際は違います。
仕組みを変えるだけです。

被災地では、水の復旧に1週間以上かかった地域もありました。
工夫していた家庭ほど生活の安定度が高かったのは事実です。


■⑥ 自律型生活が断水を乗り越える

給水車を待つだけでは不十分です。

今ある水をどう回すか。
これを考える力が、自律型生活です。

断水は特別な出来事ではありません。
九州のような豪雨多発地域でも、配水管損傷や停電で発生し得ます。


■⑦ 今日からできる最小行動

・週に数回ワンプレートを試す
・洗う前に必ず拭く
・すすぎ方を見直す

普段から練習しておけば、断水時に迷いません。


■⑧ 出典と情報の位置づけ

内閣府防災情報ページ(https://www.bousai.go.jp/)では、断水時の備蓄や節水の基本方針は示されていますが、本記事で紹介した具体的手法(ワンプレート化・拭き取り・重ねすすぎ)を直接解説したページは確認できません。

本記事は、公的機関の一般的な断水対策方針を前提に、防災士としての現場経験および生活防災の実践知をもとに整理した内容です。


■まとめ|断水は“量”より“使い方”

断水対策は、備蓄だけでは不十分です。

水をどう使うか。
それを日常から整えることが重要です。

結論:
断水を乗り越える鍵は、日常からの“水の使い方の最適化”です。

防災士として被災地を見てきた実感として、
生活の知恵を持つ家庭ほど復旧までの時間を穏やかに過ごせていました。

水を守るのは、水の量ではありません。
判断力です。

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