【元消防職員・防災士が解説】冬の非常食は“温められない前提”で選ぶべき

冬の災害で最も困るのが「食事が冷たいままになること」。
停電・断水・ガス停止が同時に起きた場合、温かい食事を作る手段が一気に失われる。

冬は体を温めるエネルギー消費が増えるため、
冷たい食事だけでは体温が維持できず、体調を崩しやすい季節でもある。

ここでは、冬の災害に強い“温めずに食べられる非常食”を整理する。

―――

■① 開けてすぐ食べられるものが最強
・レトルトご飯(そのままでも食べられるタイプ)
・パック惣菜
・缶詰(魚・肉・フルーツ)
・栄養補助食品
・カロリーメイトなどのブロック系食品

“調理ゼロ”で食べられるものは、冬の災害時に圧倒的に役立つ。

■② 冬は“汁物系の代わり”を用意
温かい汁物が作れない冬でも、代わりの選択肢はある。

・ゼリー飲料
・ポタージュの紙パック
・常温で飲めるスープ類

体の芯を温めるのは難しいが、エネルギーを補える。

■③ 子ども・高齢者は“噛みやすさ”が重要
冬は水分不足になりやすく、食べ物が飲み込みにくくなる。

・シーチキン缶
・みそ汁缶
・おかゆパウチ

このあたりは誰でも食べやすくて安全。

■④ カセットコンロで“少量の湯煎”ができると強い
停電中でも、
・お湯を沸かせる
・湯煎で温められる
これだけで精神的な安心感が大きい。

カセットコンロは必須の防災アイテム。

■⑤ 3日分の“冬災害セット”はこうなる
冷たい非常食ばかりでは栄養が偏る。
冬は特に高カロリー&高栄養を意識する。

・そのまま食べられるレトルトご飯
・パック惣菜
・シーチキン・サバ缶
・スープ系の紙パック
・ゼリー飲料
・カロリーメイト
・チョコ・ナッツ

これだけで3日間は十分しのげる。

■⑥ 最後に
冬は「温められない状況」を前提に備えた瞬間から、
非常時の食事ストレスが大きく減る。

もちろん、
・カセットコンロ
・ガスボンベ
があれば理想だが、なくても乗り切れる非常食は多い。

大切なのは“非常時でも体が温まる選択肢”を持つこと。

準備しておけば、冬の災害は必ず強くなる。

コメント

タイトルとURLをコピーしました