冬の停電は、夏よりも深刻なダメージを受けやすい。
暖房が止まり、冷え込みが一気に体力を奪うからだ。
ここでは、冬に停電が起きたとき「特に困るポイント」と、事前に備えておくべき対策を整理する。
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■① 暖房が一斉に停止する
エアコン・電気ストーブ・オイルヒーターなど、ほぼ全ての暖房機器は電力依存。
冬の停電は“寒さとの闘い”が中心になる。
【対策】
・電気を使わない暖房:カセットガスストーブ
・体温保持:毛布・寝袋・ダウン・帽子
・部屋を区切って暖気を逃がさない
暖房がないと10〜20分で体が冷え込む。冬はスピード対応が必要。
■② スマホ充電が切れる=情報が断たれる
停電が数時間続くと、スマホのバッテリーが最大の不安要素になる。
【対策】
・モバイルバッテリー(10,000〜20,000mAh)
・乾電池式の充電器
・車のシガーソケット充電
冬は災害が重なると道路も封鎖されやすく、外出できない場合も多い。
■③ 調理・お湯が使えない
冬は温かい飲み物・料理ができないと、体温維持ができず体調を崩しやすい。
【対策】
・カセットコンロ
・ガスボンベ(最低6〜10本)
・湯煎できるレトルト食品
・常温で飲めるスープ類
冬の災害は「温かいものを口にできるか」で体調が分かれる。
■④ トイレ問題が発生する
停電で水道ポンプが止まる地域では、トイレも使えなくなる。
【対策】
・非常用トイレ(1人1日5回分が目安)
・ポリ袋・凝固剤
・新聞紙・消臭袋
冬は水が冷たく、断水が長引くと精神的負担が大きい。
■⑤ 暗さと寒さで“行動力が激減”する
冬の停電は、想像以上にメンタルが削られる。
【対策】
・LEDランタン(部屋全体を照らせるタイプ)
・ヘッドライト(両手が使えて便利)
・LEDキャンドル(夜間の安心感が違う)
暗さ+寒さは大きなストレスになるため、照明は必須。
■⑥ 家の断熱性能次第で“命に関わる”
古い家やアパートは外気温の影響をモロに受ける。
気温が5度を下回る地域は、停電が長引くと危険。
【対策】
・窓にプチプチシート
・隙間テープ
・カーテンを二重にする
・1部屋に全員が集まって体温を共有する
暖房がなくても“外気を遮断する工夫”で耐久力が大幅に上がる。
■⑦ 最後に
冬の停電は、普段の停電とはレベルが違う。
寒さ・暗さ・食事・情報・トイレ…すべてが一気に重なる。
しかし、
・ランタン
・カセットコンロ
・非常食
・断熱対策
この4つがそろっていれば、冬の停電はかなり乗り切りやすくなる。
寒さは命のリスクに直結する。
冬だからこそ、停電は“事前の備え”で差がつく。

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