ペットがいる家庭の防災は、「自分の避難」だけでは終わりません。
いざという時に一番つらいのは、「連れて行けない」「受け入れてもらえない」「途中で体調を崩す」など、想定外が連鎖することです。
でも初心者ほど、何から準備すればいいか分からず、結局後回しになります。
被災地派遣の現場でも、ペットを巡る迷いが家族の判断を重くし、避難が遅れる場面を見ました。
ペット防災は、完璧な装備より「最低限で迷わない型」が重要です。
この記事では、準備の最初が分からない人が作れるペット防災キットを、順番に整理します。
■① まず最優先は「同行避難の前提」を家族でそろえる
ペット防災の出発点は、家族の合意です。
・基本は同行避難する
・連れて行けない状況の代替案も考える
・誰が運ぶかを決める
ここが決まっていないと、災害時に迷いが増えて動けなくなります。
最初の備えは、物より方針です。
■② ペット防災キットは「3カテゴリ」で考える
初心者は品数を増やすと挫折します。
まずは3カテゴリに絞ります。
・命(食・水・薬)
・管理(トイレ・衛生)
・証明(身元・情報)
この枠で考えると、漏れが減ります。
■③ 命を守る:フード・水・薬の最低ライン
最初に揃えるべきはこれです。
・フード:最低3日分(できれば1週間)
・水:ペットの体格に合わせて確保
・常用薬:最低1週間分
・食器(折りたたみでも可)
被災地では、流通が止まってフードが手に入らない期間が発生します。
「食べ慣れた物がある」ことが、体調とストレスを守ります。
■④ 管理を守る:トイレと衛生が避難生活を左右する
ペット同伴避難で困りやすいのがトイレと臭いです。
・トイレシート(多め)
・うんち袋
・消臭袋
・ウェットシート
・タオル
避難所では衛生が重要になります。
清潔が保てるほど、周囲との摩擦も減ります。
■⑤ 証明を守る:迷子対策と情報カード
災害時は迷子が増えます。
だから「身元」を作っておきます。
・首輪と迷子札
・マイクロチップ情報の控え
・写真(スマホと紙)
・ペット情報カード(性格、持病、苦手、かかりつけ)
被災地派遣の現場でも、写真があるだけで捜索や保護が早くなる場面がありました。
証明は命をつなぎます。
■⑥ 移動を守る:キャリーとリードは“慣れ”が勝つ
道具があっても、慣れていないと使えません。
・キャリー(普段から入れる練習)
・リード(伸びないタイプ推奨)
・ハーネス(抜けにくい)
初心者がやりがちな失敗は「買ったまま使っていない」ことです。
災害時は練習している方が確実に強いです。
■⑦ 避難先の現実:受け入れ条件を先に確認する
ペット同伴避難でつまずくのは、「行ってから分かる」問題です。
・ペット可の避難所か
・同室か、別スペースか
・ケージ必須か
・鳴き声や臭いの配慮が必要か
受け入れ条件が分かると、必要物資が決まります。
行き先を決めるほど、準備が軽くなります。
■⑧ 今日からできる最小行動
・フードとトイレシートを3日分だけ追加で買う
・迷子札と写真を準備する
・ペット情報カードを1枚作る
・キャリーに入る練習をする
・ペット可の避難先を1つ確認する
これで「最初の一歩」が完成です。
■まとめ|ペット防災は「命・管理・証明」の3カテゴリで最小キットを作ると迷わない
ペット同伴避難の準備は、家族の方針をそろえた上で、命(食・水・薬)、管理(トイレ・衛生)、証明(迷子対策・情報カード)の3カテゴリで揃えると漏れが減ります。
キャリーやリードは道具より慣れが重要で、避難先の受け入れ条件を先に確認するほど準備が現実的になります。
まずは3日分から始めると、無理なく続きます。
結論:
ペット防災は「同行避難の方針を決め、命・管理・証明の最小セットを3日分で作る」だけで、災害時の迷いと遅れを大きく減らせる。
被災地派遣の現場でも、ペットの準備ができている家庭ほど判断が早く、家族の不安も小さく見えました。
防災士として、ペット防災は“家族の避難を軽くする備え”だと考えています。

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