【防災士が解説】チョコミントの効用――災害時に役立つ“心と体を整える甘味”

チョコミントと聞くと、好みが分かれるスイーツの代表格という印象かもしれません。しかし、チョコレートのエネルギー補給効果と、ミントのリフレッシュ作用を併せ持つこの組み合わせは、災害時の備えという視点から見ると意外な可能性を秘めています。甘味はぜいたく品ではなく、「心と体を立て直すための小さな装備」になり得るのです。


■①チョコレートの即効エネルギー補給効果

チョコレートには糖質が含まれており、素早くエネルギーに変換されます。災害直後は緊張状態が続き、体力を消耗しやすい状況になります。少量で効率よくエネルギーを補給できる食品は、非常時において重宝します。特にカカオ含有量が高いものは保存性も比較的高く、携行しやすい点が利点です。


■②ミントのリフレッシュ作用

ミントに含まれるメントールは、清涼感を与え、気分転換や集中力維持に役立つとされています。避難所では不安や緊張が続き、気持ちが張り詰めた状態になりがちです。口に含んだ瞬間に広がる爽快感は、呼吸を整え、気持ちを落ち着かせるきっかけになります。


■③災害時の“甘味”の心理的効果

甘いものを口にすると、脳内で幸福感に関わる物質が分泌されやすくなります。被災地で活動した際、物資が届いたときに子どもが小さなお菓子を手にして笑顔を見せる場面を何度も見ました。ほんの一口の甘味が、不安をやわらげる時間を生むことがあります。


■④避難生活における小さな楽しみの重要性

避難所生活では、生活の選択肢が限られます。その中で「好きな味」を選べることは、自分らしさを保つ手段の一つです。チョコミントのように好みが分かれる味でも、好きな人にとっては強い安心材料になります。心の安定は、体調管理や冷静な判断にもつながります。


■⑤保存と携行のポイント

備蓄として考える場合は、溶けにくいタイプや個包装のものを選びましょう。高温下では溶けやすいため、夏場は保管場所に注意が必要です。ローリングストックの考え方を取り入れ、定期的に入れ替えることで品質を保てます。


■⑥血糖値と摂取量のバランス

甘味は有効ですが、過剰摂取は体調不良の原因になります。少量を適切なタイミングで摂ることが大切です。特に持病がある方や血糖値が気になる方は、医師の指導を踏まえて備えましょう。非常時こそ、無理のない範囲での活用が基本です。


■⑦“心の備蓄”という視点

備えというと物理的な装備に目が向きますが、気持ちを整える物も重要です。被災地で感じたのは、物が足りないことよりも「気持ちが沈んで動けなくなる」ことの影響の大きさでした。自分がほっとできる味を備えることは、心の備蓄につながります。


■⑧今日できる小さな備え

まずは自分や家族が好きな甘味を一つ選び、持ち出し袋に加えてみてください。特別な準備は必要ありません。「好きな味を備える」という行動が、防災を身近なものにします。楽しみを含めた備えは、継続しやすいという利点もあります。


■まとめ|甘味も立派な防災アイテム

チョコミントは単なる嗜好品ではなく、エネルギー補給と気分転換の両面から役立つ可能性があります。命を守る備えに加え、心を整える備えを意識することで、災害時の負担は軽減できます。

結論:
チョコミントは“心と体を立て直すための小さな防災アイテム”になり得ます。

防災士として被災地に関わった経験から言えるのは、非常時にこそ「ほっとできる瞬間」が行動力を支えるということです。好きな味を備えることは、決してぜいたくではありません。それは、自分と家族を守るための現実的な選択の一つです。

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