停電が長期化したとき、家庭で最も困るのが「電源の確保」だ。
そこで注目されているのが、屋外で広げるだけで使えるポータブル型のソーラーパネル。
ここでは、防災の現場目線で「ソーラーパネルが災害にどれだけ役立つのか」をわかりやすく解説する。
■① 停電時の“最後の電源”になりうる
大規模災害では、発電所の停止・変電設備の被害・倒木による断線などが同時発生し、復旧に時間がかかる。
そんなとき、ソーラーパネルは燃料が不要で、太陽さえ出れば電力を供給できる。
● スマホ充電
● モバイルバッテリー充電
● ランタン・ラジオへの電力供給
● ポータブル電源への充電
“無料で電力が作れる”という特徴は、長期戦の災害で特に強い。
■② ポータブル電源と組み合わせると防災力が跳ね上がる
ソーラーパネル単体だと電気の出力は小さい。
しかし、ポータブル電源と合わせると一気に防災性能が高まる。
● 昼:ソーラーパネルで発電してポータブル電源にためる
● 夜:ポータブル電源から照明や通信に使う
このサイクルが作れるだけで、停電中の生活は圧倒的にラクになる。
■③ 災害時の“電気の争奪戦”から解放される
停電が続くと、次のような現象が必ず起きる。
● コンビニの充電サービスに行列
● 車でスマホを充電してガソリンが減る
● ポータブル電源のレンタルがすぐに埋まる
● とにかく電気の奪い合い状態になる
ソーラーパネルを備えておけば、こうした“争奪戦”に巻き込まれずに済む。
■④ オール電化・マンション家庭の停電対策として重要
オール電化住宅は停電に弱い。
特に次のような家庭は、ソーラーパネルの恩恵が大きい。
● IHで調理ができない
● 給湯器が止まる
● 玄関のオートロックで外出が制限される
● 非常時の電源がゼロに近い
小さなソーラーパネルでも、情報確保・通信確保ができるだけで安全性は大きく変わる。
■⑤ 屋根に設置する固定式とは役割が違う
固定式ソーラーパネルと、持ち運べるポータブルソーラーパネルは“別物”。
防災目的なら、ポータブル型の方が向いている。
固定式の特徴
● 普段の電気代削減がメイン
● 災害時は発電できないことも多い(止まる場合あり)
● バッテリーがないと停電時は電力が使えない
ポータブル型の特徴
● 停電時にすぐ使える
● 移動・持ち出しが簡単
● ポータブル電源の充電に最適
災害時の即応性はポータブルの方が圧倒的に高い。
■⑥ 日照が弱い日は“ゼロ”ではないが効率は下がる
ソーラーパネルにも弱点はある。
● 曇り:発電量は半分以下
● 雨:さらに低下
● 夜:発電しない
だからこそ、昼間にためて夜に使う“セット運用”が基本。
ソーラーパネルだけでなんとかしようとするのではなく、ポータブル電源を組み合わせるのが正しい使い方だ。
■⑦ 災害後の“長期避難生活”で本領を発揮する
大規模災害では、復旧まで1週間以上かかることも珍しくない。
その間、ソーラーパネルは毎日コツコツと電力を作ってくれる。
● 車中泊
● 仮設住宅
● 在宅避難
● アウトドア避難
特に長期戦では“安定して電気を得られる装備”が強い。
■まとめ:ソーラーパネルは“停電が長引く災害”で頼れる味方
ソーラーパネルは、次のような家庭に特におすすめだ。
● 家族が多い
● スマホ・タブレットの台数が多い
● オール電化住宅
● 在宅避難を想定している
● 停電の不安を減らしたい
燃料不要・静音・無料発電というメリットは、防災として非常に強力。
停電が長引いたとき、「持っていて本当に良かった」と実感できる装備だ。
一家に1セットあるだけで、災害時の安心感は段違いになる。

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