花見は楽しい行事ですが、寒暖差・長時間の歩行・人混み・飲酒などが重なると、高齢者にとっては心臓への負担が大きくなります。実際、春は急な気温変化による循環器トラブルが増える時期でもあります。ここでは、花見中に起こり得る心停止や胸痛への備えとして、AEDマップの確認方法と応急処置の基本を整理します。
■① 花見は「寒暖差+移動負荷」が重なる
春は昼暖かくても夕方急に冷えます。
・日中の歩行距離が長い
・トイレや移動で並ぶ
・飲酒で血圧変動
・夕方の冷え込み
これらが重なると、心臓への負担が増えます。特に既往歴がある方は無理をしない行動計画が重要です。
■② 心臓トラブルの前兆サイン
次の症状があれば要注意です。
・胸の圧迫感・締めつけ
・肩や背中への放散痛
・息切れ・冷や汗
・顔色不良・ぐったり
迷ったら「様子を見る」より早めの119番通報が原則です。
■③ AEDは“どこにあるか”を事前に知る
花見前にできる最小の備えは、AEDの場所確認です。
・公園管理事務所
・近隣の駅
・公共施設(市役所、体育館など)
・商業施設
自治体のAEDマップをスマホで一度見ておくだけで、判断が早くなります。
■④ 倒れたらまず行う3つの行動
1)反応確認(肩をたたき呼びかける)
2)呼吸確認(普段どおりの呼吸か)
3)119番通報+AED依頼
呼吸がなければ、胸骨圧迫を開始します。強く・速く・絶え間なくが原則です。
■⑤ 胸骨圧迫の基本
・胸の中央を強く押す
・1分間に100〜120回
・深さ約5cm
・止めない
AEDが到着するまで継続します。AEDは音声指示に従えば操作できます。
■⑥ 花見でできる“予防”
・こまめな水分補給
・上着を持参(夕方の冷え対策)
・長時間立ちっぱなしを避ける
・無理な飲酒をしない
・体調不良なら早めに帰る
「まだ大丈夫」は危険な言葉です。
■⑦ 防災士として見た現場の共通点
元消防職員として救急対応に関わった経験では、通報が早いケースほど救命率が上がります。被災地派遣時も、体調悪化を我慢した結果、搬送が遅れた事例を何度も見ました。LOとして調整に入った場面でも、周囲が迅速に役割分担できたケースは落ち着いて対応できていました。重要なのは「誰かがすぐ動くこと」です。
■⑧ 家族で決めておく最小ルール
・体調が悪くなったらすぐ申告
・AEDの場所を1か所共有
・救急要請は躊躇しない
この3つだけ決めておけば、花見中の心臓トラブル対応力は大きく変わります。
■まとめ|AEDの場所確認と胸骨圧迫の理解が命を守る
花見は楽しい行事ですが、高齢者にとっては負担がかかる場面もあります。事前にAEDマップを確認し、倒れたときの基本行動を知っておく。それだけで救命率は変わります。
結論:
花見の備えは「楽しみ」だけでなく「命を守る知識」を持つこと。AEDの場所確認と胸骨圧迫の理解が最小で最大の防災です。
防災士として、特別な資格より「その場で動ける人がいるか」が命を左右すると実感しています。
出典:https://www.fdma.go.jp/

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