【元消防職員が解説】国際緊急援助隊の総合訓練から学ぶ 48時間連続救助に必要な防災力とは

兵庫県三木市で行われた国際緊急援助隊の総合訓練は、海外で大規模災害が発生した際の救助活動を想定した実践的な訓練です。広域防災センターでは、全国の警察、消防、海上保安庁などから選抜された83人の救助チームが集まり、5日間の日程で訓練に取り組んでいます。特に6日からは48時間連続の救助訓練が始まり、二次被害を防ぎながらの救助活動や、救助犬を活用した捜索も行われています。こうした訓練は、海外派遣のためだけでなく、日本の防災の底力を考える上でも大きな意味があります。 oai_citation:0‡TBS NEWS DIG


■① 国際緊急援助隊とはどんな存在か

国際緊急援助隊は、海外で大規模災害が発生した時に日本から派遣される救助チームです。今回の訓練でも、警察、消防、海上保安庁など、それぞれ異なる組織から選抜された隊員が集まっていました。つまり、単独の組織で完結するのではなく、複数機関が連携して一つの救助力をつくる仕組みです。防災では「一人の力」より「連携の力」が重要ですが、国際緊急援助隊はその象徴のような存在だと感じます。 oai_citation:1‡TBS NEWS DIG


■② なぜ海外災害を想定した訓練が必要なのか

海外での災害対応は、国内の災害対応より難しい面があります。言葉、文化、気候、活動環境、資機材の搬入、現地機関との調整など、現場に着く前から条件が大きく異なるからです。そのため、国内で高い救助技術を持っているだけでは足りず、限られた情報の中で動く力や、想定外への対応力が必要になります。防災士として見ると、この「条件が違う中でも動ける力」は、国内災害でもとても大切です。災害は毎回同じ形では来ないからです。 oai_citation:2‡TBS NEWS DIG


■③ 48時間連続訓練が持つ意味

今回の訓練で特に重いのが、48時間連続の救助訓練です。報道では、6日から始まったこの訓練の中で、二次被害を防ぎながらの救助活動や、救助犬を活用した要救助者の捜索が行われているとされています。48時間という長さは、体力だけでなく集中力、判断力、チーム内の連携力まで試される時間です。元消防職員として現場を経験してきた感覚でも、災害対応は「最初だけ頑張ればよい」ものではなく、時間がたつほど疲労と焦りが積み重なります。だからこそ、長時間を前提にした訓練には大きな意味があります。 oai_citation:3‡TBS NEWS DIG


■④ 二次被害を防ぐ意識がなぜ重要なのか

救助活動では、助けに行く側が新たな被害に巻き込まれないことがとても重要です。今回の訓練でも、二次被害を防ぎながら活動する点が重視されていました。災害現場では、倒壊建物の再崩落、足場の悪化、余震、資機材の不具合など、要救助者以外にも多くの危険があります。防災士として現場で見た“誤解されがちポイント”の一つは、「早く助けること」と「安全に助けること」が同じではないということです。急ぐことは大事ですが、救助者が倒れてしまえば助ける力そのものが減ってしまいます。 oai_citation:4‡TBS NEWS DIG


■⑤ 救助犬を活用する意味とは

報道では、今回の訓練で救助犬を活用した要救助者の捜索も行われているとされています。災害現場では、目視だけでは確認しにくい場所や、人の感覚だけでは探しきれない空間があります。そうした中で救助犬は、人が見落としやすいサインを拾う重要な力になります。防災では機械の力も大切ですが、最終的には人や動物を含めた総合力がものを言う場面も多いです。被災地派遣やLOの現場でも感じたのは、現場では一つの万能な手段より、複数の手段を重ねる方が結果的に強いということでした。 oai_citation:5‡TBS NEWS DIG


■⑥ 選抜された83人が示すもの

今回訓練しているのは、全国から選抜された83人です。これは単に人数の話ではなく、それぞれが高い技術や経験を持ったうえで、さらに国際対応を見据えた訓練を受けているということです。つまり、優秀な人が集まれば終わりではなく、優秀な人同士が同じ基準で動けるようにする段階が必要だということです。元消防職員として感じるのは、災害対応で本当に差が出るのは、個人の能力だけでなく「チームとしてそろうかどうか」です。そこに訓練の価値があります。 oai_citation:6‡TBS NEWS DIG


■⑦ 「被災者に寄り添う気持ち」が訓練に入っている理由

訓練の中で、国際緊急援助隊の事務局長は「この日本の災害に対する知見、被災者に寄り添う気持ちや共感を国際緊急援助隊で実現していけるよう身につけていただきたい」と話しています。これはとても大切な視点です。救助活動は技術だけでは完結しません。助けられる側は、強い不安や疲労、混乱の中にいます。だからこそ、技術と同じくらい、被災者にどう向き合うかが大切です。被災地派遣やLOの現場でも、強い言葉より、安心できる声かけや落ち着いた態度が人を支える場面を多く見てきました。救助は技術であり、同時に人への関わりでもあります。 oai_citation:7‡TBS NEWS DIG


■⑧ 私たちの防災にどう生かせるか

国際緊急援助隊の訓練は、遠い世界の話に見えるかもしれません。しかし、そこにある本質は家庭や地域の防災にも通じます。長時間を想定すること、二次被害を防ぐこと、複数人で連携すること、相手に寄り添うこと。どれも日常の防災で大切な考え方です。防災士から見た実際に多かった失敗の一つは、「災害は一回の行動で終わる」と思ってしまうことでした。実際には長引くことが多く、体力も判断力も削られます。だからこそ、日頃から少しずつ備え、自律型避難の意識を持ち、自分で動ける準備を重ねることが大切です。 oai_citation:8‡TBS NEWS DIG


■まとめ|国際緊急援助隊の訓練は「長く安全に助ける力」の大切さを教えてくれる

兵庫県三木市で行われた国際緊急援助隊の総合訓練は、海外での大規模災害を想定し、選抜された83人が5日間にわたり取り組む実践的な訓練です。48時間連続の救助活動、二次被害を防ぐ判断、救助犬を活用した捜索、そして被災者に寄り添う姿勢まで含めて、災害対応に必要な力が詰まっています。これは海外派遣のためだけでなく、日本の防災にも通じる大切な学びです。 oai_citation:9‡TBS NEWS DIG

結論:
国際緊急援助隊の総合訓練は、災害対応で本当に必要なのは「早く助ける力」だけでなく、「長く安全に助け続ける力」だと教えてくれます。
元消防職員として被災地派遣やLOの現場で強く感じてきたのは、災害現場では最初の勢いより、疲労が出た後も判断を崩さず、人に寄り添いながら動ける力の方が最後にものを言うということです。今回の訓練には、その本質がよく表れていると感じます。

出典:MBSニュース「『国際緊急援助隊』の総合訓練 海外での大規模災害を想定 48時間連続の救助訓練も 兵庫・三木市」 oai_citation:10‡TBS NEWS DIG

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