災害時に子どもを守る上で最も重要なのは、
「親が冷静に動くこと」
そして
「子どもが迷わず行動できる仕組み」があること。
ただ備蓄を並べても、ルールがなければ機能しない。
ここでは、子どもを守る家庭が必ずやっている“防災ルール作り”を紹介する。
■① 家族の“集合場所”を1つだけ決める
災害時はスマホが繋がらないことが多い。
そのため、家族がバラバラになった時の集合場所は絶対に必要。
● 自宅の近くに1か所
● 迷ったらここに行く、と子どもにも明確化
● 写真で見せて覚えさせる
● 雨の時でも安全な場所を選ぶ
子どもがパニックになった時、「ここへ行けばいいんだ」と思える場所が命を守る。
■② “連絡が取れない時”の約束を作っておく
災害時はLINEも電話も通じないことが多い。
子どもは連絡できないだけで強い不安に襲われる。
事前に家族で次のルールを作っておく。
● 電話→無理ならSMS
● SMSも無理なら「災害用伝言板」
● 学校にいる時は“学校から動かない”
● 自宅にいる時は“ドアを開けて外へ飛び出さない”
順番が決まっているだけで、子どもの落ち着きは大きく違う。
■③ 夜間の避難ルールを必ず作る
元消防職員として言うが、
災害で一番危険なのは「真夜中」。
暗闇＋雨＋停電は、大人でも正しい判断が難しくなる。
● 靴はベッドの横に置く
● 小型ライトは枕元に1つ
● 夜の避難は早めに判断
● エレベーターは絶対使わない
● 雨の強い日は玄関に「親のヘッドライト」を準備
夜に被災しても“動ける準備”が家庭の命綱になる。
■④ 子どもが自分で判断できる「危険ライン」を教える
避難判断は親だけでなく、
子ども自身が“危険の基準”を覚えておくべき。
● キキクルで赤色が出たら避難
● 河川は水位が半分超えたら近づかない
● 地震で家具が倒れたら家を出る
● 揺れが収まってもガスは触らない
言葉より“絵や写真”で教えると理解が早い。
■⑤ 子ども向け「避難行動の練習」を年1回でOK
避難は知識ではなく“身体で覚えるもの”。
消防現場でも、反射的に動けるかどうかで生死が変わる。
● 家から学校までの実際の避難ルートを歩く
● 川や側溝の危険な場所を見せる
● ベランダから飛び出さない理由を教える
● 停電を想定して家の中を歩いてみる
1回でも体験すれば、災害時の動きがまったく違う。
■まとめ｜「ルール化」こそ子どもを守る最強の防災
子どもは、知識では動けない。
動けるのは“決まったルールがある時”だけ。
● 集合場所
● 連絡ルート
● 夜間避難の行動
● 危険ライン
● 実際の避難練習
この5つを家族で話し合い、紙に書き出しておくだけで、
災害時の迷いが消え、子どもの命は確実に守られる。
今日、10分だけでいい。
家族と“防災ルール作り”を始めてほしい。
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