災害は、大人がそばにいる時に起こるとは限らない。
通学中・留守番中・公園・塾・部活…
子どもが一人の時こそ、命のリスクは最も高まる。
だから家庭の防災は
「親が守る」だけでなく
「子ども自身が守れる仕組み」が必要になる。
ここでは、子どもが“自分で命を守れる力”をつけるためのポイントをまとめる。
■① 子ども向けの“3つの安全行動”を教える
子どもは難しい言葉では動けない。
シンプルで迷わない行動を身につけさせる。
● 地震：まず頭を守る（机・クッション）
● 豪雨：川・側溝に近づかない
● 火災：煙から逃げる・低い姿勢
「やってはいけないこと」ではなく
「こう動けば安全」という“肯定の行動”で教えるのがポイント。
■② 子ども自身が把握できる「避難ルート地図」をつくる
避難経路は、親が知っているだけでは意味がない。
大切なのは“子どもが迷わず歩けるルート”の確保。
● 自宅→学校
● 自宅→実家（祖父母）
● 自宅→近所の安全地点
● 自宅→緊急時の集合場所
地図は、文字より“写真と矢印”が理解しやすい。
紙で玄関に貼るだけで、子どもの意識が変わる。
■③ 子どものスマホを“防災仕様”に設定しておく
現代の子どもにとってスマホは命綱。
防災設定をしておくだけで生存率は大きく変わる。
● 緊急速報ON
● 防災アプリ（防災速報・NHKニュース・気象庁）
● 災害時モード（バッテリー節約）
● 充電のルール（30%以下にならない習慣）
● 家族ショートカット（ワンタップで連絡）
スマホは“命を守る道具”として扱わせる。
■④ 子どもが使える非常用品を最低3つ用意する
非常用品は、持たせるだけでは意味がない。
“子ども自身が使えるもの”にすることが重要。
● 小型ライト（子どもの手サイズ）
● ホイッスル（暗闇で居場所を知らせる）
● 連絡カード（名前・住所・家族の電話番号）
特にホイッスルは、瓦礫・暗闇・迷子時に強力な生命線になる。
■⑤ 留守番時の“防災ルール”を作っておく
子どもが家に一人の時、災害が起これば不安で固まる。
その“固まり”を防ぐのがルール化。
● 揺れたらテーブル下
● 火は絶対使わない
● 外には出ない（ガラス飛散の危険）
● 親から「迎えに行く」連絡があるまで待機
● 停電時は廊下ライトを使う
ルールが1つあるだけで、子どもの判断は大きく安定する。
■まとめ｜子どもの“自助力”は家庭でつくられる
親が守るのは当然。
しかし災害は、子どもに“自分で動ける力”を求める。
● 行動をシンプルに
● スマホを防災仕様に
● 写真の避難地図
● 子ども自身が使える防災グッズ
● 留守番ルール
これらを整えるだけで、子どもは災害に強い“自分で守れる力”を身につける。
防災は、子どもの最大の教育。
今日から少しずつ、家庭に落とし込んでいこう。
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