災害は自宅にいる時だけ起きるものではない。
むしろ、子どもが外にいる「通学・遊び・習い事」の時間帯こそ危険が大きい。
ここでは、子どもが家の外にいる時に“命を守るための防災ポイント”をまとめる。
■① 通学路の“危険地点”を必ず洗い出す
子どもが毎日通る道は、災害時の最重要リスク。
● 川沿い・用水路
● ブロック塀の老朽化
● 大きなガラス張り建物
● 電柱・看板の多い道
● 崖・急斜面の近く
親子で一緒に歩き、危険箇所を指差しながら確認する“通学路点検”が命を守る。
■② 子どもの“災害アクション”を決めておく
外で地震が起きたとき、子どもは大人より行動が遅れがち。
だからこそ「行動を決めておく」ことが最強の防災になる。
● 地震:しゃがむ・頭を守る・揺れが止まったら建物から離れる
● 津波:その場から“より高い場所へ逃げる”を最優先
● 豪雨:低い場所に近づかない、川を見に行かない
● 強風:看板・窓ガラス・木の近くに寄らない
知識ではなく「決められたアクション」が子どもの身を守る。
■③ ランドセルの中に“安全アイテム”を1セット常備
重くならず、でも命を守る小さな装備を入れておく。
● ホイッスル
● ミニライト
● 絆創膏・小ガーゼ
● 500mlの水
● 小型モバイルバッテリー(軽量)
特にホイッスルは、瓦礫下での生存率を大きく上げる。
■④ 親と子どもで“災害時の連絡方法”を決めておく
災害時はスマホがつながらない可能性が高い。
● 家族用キーワード(例:「A地点に向かう」など)
● 連絡が取れない時の集合場所
● 小学校・学童・塾の避難方針の共有
● LINEの安否確認ツールの使い方
“どんなしょうどうであっても家族が迷わない”仕組みが大切。
■⑤ 習い事・部活動の指導者とも防災共通認識を作る
指導者がどう動くかで、子ども全体の安全が変わる。
● 災害時、解散か待機か
● 親の迎えが必要か
● 避難場所はどこか
● 夜間の活動時はどうするか
特にスポーツチームは、屋外での雷・豪雨リスクが高いため共有が必須。
■⑥ 公園・広場では“遊び場所の安全度”を伝えておく
子どもが最も危険にさらされやすいのが公園。
● 古い遊具の周辺
● 大木の下
● ガラスのある施設の近く
● 老朽化した塀
● 雨の後の水路
「危ない場所は近寄らない」というルールを具体的にしておく。
■⑦ 兄弟姉妹では“上の子の役割”が命を守る
上の子のサポートは、災害時に下の子の命を守る大きな力になる。
● 手をつなぐ
● 危険方向に行かせない
● 親に連絡する
● 近くの大人に助けを求める
「上の子=小さな防災リーダー」という意識づけが重要。
■⑧ 子どもに“危険予測力”を持たせる簡単な方法
危険を察知できる子は、災害時の行動が早い。
● 「ここで災害が起きたらどうする?」と日常で会話
● 傾いた電柱・古い塀を見つけたら一緒に確認
● 水たまりの流れを観察
● 風の強い日の変化を体験させる
“経験の量”がそのまま防災感覚になる。
■⑨ 移動中の“車の危険”を必ず教えておく
災害時の車は安全とは限らない。
● 車の下に隠れない
● 停車中の車には近づかない
● 津波時に道路が渋滞することを知る
● 豪雨で道路が水没する危険を理解する
特に津波は「歩いて逃げる」が鉄則。
■⑩ まとめ|外での防災は“準備 × 訓練 × 習慣”で決まる
子どもの命を守るのは、立派な防災グッズではない。
日常のルールと、親のほんの少しの準備が命綱になる。
ポイントは次の3つ。
● 外での危険を“親が先に理解する”
● 子どもの行動を“事前に決めておく”
● 習慣にすることで“迷わず動ける”
災害は選べない。
だが、「命を守る準備」は今日からいくらでも始められる。

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