【元消防職員・防災士が解説】新入社員が必ず知るべき“オフィス地震対策”の基本

社会人になりたての新入社員は、オフィスでの地震対応を知らないまま仕事を始めることが多い。
しかし、地震はいつ起きてもおかしくなく、会社には落下物や転倒物が多く危険が大きい。

ここでは、新入社員が最低限知っておくべき“オフィス地震対策”をまとめる。


■① 揺れた瞬間は“机の下”が最強の安全地帯

オフィスはガラス・書類棚・パソコン・備品が多く、揺れた瞬間に動くのは危険。

● 頭を守る
● 落下物から身を隠す
● 揺れが収まるまで動かない

これだけでケガの約8割は防げる。
“立ち上がって逃げようとする”のは最も危険な行動。


■② 揺れが収まったら、まず“周囲の落下物・ガラス”を確認

地震直後は、以下の危険が多い。

● 割れたガラス
● 落ちた書類棚・ロッカー
● 天井材の落下
● コピー機やプリンターの移動

慌てて歩き回るとケガにつながるため、
「足元・頭上」のチェックをしてから移動する。


■③ エレベーターは“絶対に使わない”

地震後はエレベーターが停止したり、閉じ込められたりする可能性が高い。

● 階段で避難する
● エレベーター内にいた場合は“非常ボタン”を押す
● 自力で脱出しようとしない

エレベーター事故は命に関わるため、徹底して避ける。


■④ 社内の「危険エリア」を知っておくと行動が早くなる

新入社員が最初に覚えるべき場所はここ。

● コピー機・複合機周辺(重量物)
● 書庫・キャビネット
● ガラスが多い会議室
● 給湯室・倉庫

“どこが危ないのか”を知っているだけで、揺れた直後の行動速度が大きく変わる。


■⑤ 緊急時の役割分担は“指示を待たずに”動けるレベルに

オフィス地震では、指示が遅れやすい。

● 上司が不在
● フロアに責任者がいない
● 皆が状況把握に時間を取られる

そのため、新入社員でも
「避難誘導」「声掛け」「扉の確保」など
できる範囲で動けることが重要。


■⑥ 避難時は“荷物より命”。私物は置いていく

地震後に多い失敗はこれ。

● カバンを取りに行く
● ロッカーに立ち寄る
● 落ちたスマホを拾おうとする

ほんの数十秒の遅れが、階段の混雑・火災・余震によるケガにつながる。
避難時は スマホだけ持てば十分


■⑦ 外に出たら“建物から離れる”が鉄則

オフィス街はガラス・看板・外壁が多いため、建物の近くは危険。

● 落下物が多い
● 地割れや段差が発生している
● 人の混雑で転倒リスクがある

建物からできるだけ離れ、上空・周囲を確認しながら待機する。


■まとめ|オフィス地震対策は“その場で動かない”が最も安全

新入社員が覚えるべきポイントはシンプル。

● 揺れた瞬間は机の下へ
● 落下物とガラスを確認
● エレベーターは絶対NG
● 荷物は持たない
● 建物から離れて待機

この行動だけで、ケガのリスクは大幅に下がる。

オフィスの安全行動を知っている新入社員は、会社全体の防災力を底上げする存在になる。

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