高校生は通学・部活・アルバイトなど、家の外にいる時間が長い。
そのため地震に遭遇する確率も高く、行動判断の速さが命を左右する。
ここでは高校生が必ず知っておくべき「地震対策」をわかりやすくまとめる。
■① 通学中の地震:最も危険なのは“落下物”
高校生の被災リスクが最も高いのは通学中。
自転車・徒歩・電車…いずれも“落下物”が最大の危険。
● ブロック塀・ガラス・看板
● 街路樹・瓦・エアコン室外機
● 電柱・照明ポール
▼安全行動
● 自転車はすぐ降りる
● 片手で頭を守り、建物から離れる
● 川沿い・塀沿い・古い建物沿いに近づかない
● 交差点の真ん中へ移動できるなら移動
“揺れそのもの”ではなく“落下物”が命を奪う。
■② 電車通学中:非常停止後の行動を知るだけで生存率UP
● 揺れを感じたらポール・つり革・柱に掴まる
● 勝手に降りない(線路内は感電・二次災害の危険)
● アナウンスを待つ
● 扉が開いても線路に飛び降りない
大地震では停電や火災で線路歩行が必要になることもある。
その時は乗務員の指示に従うことが最も安全。
■③ 教室での地震:机の下に隠れる理由を理解する
高校生は「机に隠れる必要ある?」と思いがちだが、理由は明確。
● 窓ガラス
● 照明・スピーカー
● 本棚・ロッカー
● 落下物
教室は“危険物だらけ”。
机は頭を守る最強のシールド。
▼安全行動
● 机の脚をつかむ
● 上履きでガラスを踏まないように注意
● 廊下へ飛び出さない
● 掃除用ロッカー付近に近づかない
揺れが収まるまで机から出ないのが原則。
■④ 体育館での地震:最も危険な空間の一つ
体育館は天井が高く、部活中は動きながら被災する可能性がある。
● バスケットゴール
● バレーネットの支柱
● 照明
● 窓ガラス
● 壁面の大型スピーカー
▼安全行動
● まず“何も落ちてこない中央”へ
● 走らず、落下の少ないエリアへ静かに移動
● ボール・道具を追わない
● 先生の指示が遅い場合、自分で判断して中央へ避難
体育館は“静かに速く”が鉄則。
■⑤ コンビニ・商業施設:棚崩壊が最重大リスク
放課後の立ち寄り先は、地震に弱い場所が多い。
● 商品棚
● ガラス扉
● 冷蔵ショーケース
▼安全行動
● 棚から離れる
● 出口付近のガラスを避ける
● 揺れが収まったら速やかに退店
友達と一緒の時ほど判断が遅れるので注意。
■⑥ アルバイト中:店内は“落下物×火災”の複合リスク
飲食店・コンビニ・アパレルなど、店内には危険が多い。
● 熱い鍋・油
● 高い棚
● ガラス什器
● 厨房機器の転倒
● 調理中の火災リスク
▼安全行動
● 炎は消さずに離れる(揺れが強い場合)
● まず頭を守る
● 無理に消火しない
● 店長の判断を待つ必要はない(命優先)
“仕事中だから”と我慢して動かないと大けがの要因になる。
■⑦ 家では“寝室の安全”が命を守る
高校生の部屋は危険物が多い。
● 本棚・ゲーム棚
● ガラス・鏡
● 照明器具
● 机の上の物が飛ぶ
▼安全対策
● ベッド周りに物を置かない
● 本棚を固定
● スマホを顔付近に置かない
● ガラスに飛散防止フィルム
夜間の地震は動けない。
部屋を安全にするだけで生存率は大きく変わる。
■⑧ 高校生に必要な“地震後の行動”も覚える
● エレベーターを使わない
● SNSでデマを拡散しない
● 家族へ「無事」と一言だけ送る(短文・既読不要)
● 友達を説得しようとしない(自分の安全を優先)
冷静に動ける高校生は、家族以上に早く安全確保ができる。
■まとめ|高校生は地震時の“最前線”にいる
高校生は行動範囲が広く、災害時のリスクも大きい。
だからこそ、早めの行動・正しい判断が命を守る。
● 通学・部活・アルバイト中に“何が落ちてくるか”を意識
● 机の下は最強のシェルター
● 体育館・商業施設は落下物の宝庫
● 部屋の安全化で夜間の命を守る
地震は止められない。
しかし“行動”で生存率は確実に上げられる。
今日から1つ、自分の行動を見直してほしい。

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