【元消防職員・防災士が解説】高校生が“家族を守るためにできる防災術”まとめ

高校生は「まだ守られる側」と思われがちだが、実際には
通学・情報収集・行動力など、大人より優れている点も多い。
災害時には“高校生が家族のキーパーソン”になる場面が増えている。

ここでは、高校生が家族の防災力を底上げするためにできることをまとめる。


■① 情報収集は高校生が最強|家族の“目と耳”になる

高校生はスマホの扱いが早く、情報の読み取りも正確。
災害時に最も頼りになるのは、高校生のこの能力だ。

● 気象庁・国土交通省の公式情報を読む
● X(旧Twitter)で自治体・消防の速報チェック
● キキクル(危険度分布)の色の意味を理解
● SNSのデマと公式情報の違いを見抜く

“正しい情報”を家族に伝えるだけで、避難の判断が格段に早くなる。


■② 家族の避難判断を高校生がサポートする

大人は「様子を見る」傾向が強く、判断が遅れがち。

高校生は柔軟に動けるため、災害時に非常に強い。

● 「氾濫危険水位超えたよ」
● 「避難指示でてる、そろそろ動こう」
● 「夜の避難は危険だから早めに出よう」

こうした一言が、家族全員の生存率を上げる。

高校生の冷静な判断は“家庭のブレーキ”ではなく“エンジン”になる。


■③ 通学路・自宅周辺の危険チェックを高校生が主導する

家族の中で一番行動範囲が広いのが高校生。
だからこそ、地域の危険を最も把握できる立場でもある。

● 通学路の危険(古いブロック塀・崩れそうな建物)
● 川沿い・用水路・橋の弱点
● 自宅周辺の夜道の危険
● 避難所までの安全ルートのチェック

高校生が“家族の地図係”になるだけで、避難が圧倒的にスムーズになる。


■④ 高校生ができる在宅避難の準備

在宅避難は「生活力」がカギ。
高校生の協力があると、家庭の防災力が一気に上がる。

● 水・食料・トイレ用品の場所を把握
● モバイルバッテリーの充電を習慣化
● カセットコンロの残量チェック
● ペットボトルに水を補充しておく
● 懐中電灯・ランタンの動作確認

特にスマホの管理は、高校生が最も得意な分野だ。


■⑤ 高校生が“家族の連絡係”になる

災害時、家族バラバラになるのは当たり前。
そこで必要なのが“連絡の司令塔”。

高校生はスマホ操作が速く、SNSも扱えるため最適。

● 家族LINEに「無事」と一言送る
● 既読を気にしない短文ルールを徹底
● 避難先・集合場所を家族に共有
● デマ情報の通報

家族の連絡役を高校生が担うと、混乱が本当に減る。


■⑥ 夜間地震のために“自分の部屋を安全基地にする”

高校生の部屋は荷物が多く、落下物が多い。

● 本棚の固定
● スマホを顔の近くに置かない
● ガラスには飛散防止フィルム
● ベッド周りを整理
● 机の上に重い物を置かない

夜間の地震では、まず自分の命を守る。
そのための“安全部屋づくり”は高校生自身の責任でもある。


■⑦ 実は一番頼れる存在──高校生の機動力が家族を守る

高校生は
● 行動が早い
● 判断が柔軟
● 情報理解が速い
● スマホを使いこなせる

この4つは災害時にもっとも重要な能力だ。

家族が動けない時、
高校生の一言で避難が始まることは少なくない。


■まとめ|高校生は“家族の防災エース”になれる

高校生は守られる存在ではなく、
災害時に家族を支える“戦力”になれる。

● 正確な情報収集
● 早めの避難判断
● 通学路・自宅周辺の危険把握
● 在宅避難の準備
● 家族連絡の司令塔
● 自室の安全確保

高校生の力は、防災において非常に大きい。
今日からできる一つの行動が、家族の命を守る。
あなたの行動が家庭の防災レベルを確実に引き上げる。

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