日本で暮らす以上、地震は避けられない災害。
特に小学生は学校、通学中、留守番など「大人がそばにいない時間」に被災する可能性がある。
だからこそ、家庭で“地震から生き延びる行動”を教えておくことが、子どもの命を守る最大の防災になる。
■① まずは「身を守る3動作」を体に覚えさせる
地震の瞬間に一番大切なのは、頭を守る行動。
● ① しゃがむ（低く）
● ② 隠れる（机の下などに）
● ③ つかまる（揺れに備える）
この3つは世界共通の安全行動。
「揺れたらすぐにやる」まで反射的にできると理想。
■② 家の中の“危険ゾーン”と“安全ゾーン”を一緒に確認する
子どもがどこにいたとしても、自分で判断できる力が必要。
【危険ゾーン】
● 本棚・テレビ・食器棚の近く
● ガラス・窓のそば
● キッチン（火・包丁・家具の倒壊）
【安全ゾーン】
● 丈夫なテーブルの下
● 廊下（物が少ない）
● 部屋の隅（落下物が少ない場所）
実際に歩いて指差しながら説明すると理解が深まる。
■③ 留守番時の“地震ルール”を決めておく
最近は共働き家庭が多く、小学生だけで過ごす時間も長い。
その時間帯のルールを決めておくだけで、生存率は大きく変わる。
● 揺れたらすぐ机の下へ
● 揺れがおさまったらブレーカーは触らない
● 窓や外をのぞかない
● 親の帰宅まで安全な部屋で待つ
“やっていいこと・ダメなこと”を分かりやすく伝える。
■④ 通学中に地震が起きた時の行動を教える
歩いている時は、家の中とは違う危険がある。
● ブロック塀・建物のそばから離れる
● 電柱・看板の下に入らない
● 道路の真ん中に出ない（車の急ブレーキが危険）
● バッグで頭を守る
● 学校や近くの公園など広い場所に避難
実際に通学路を歩きながら「ここが危険」「ここが安全」と示すのが最も効果的。
■⑤ 家具転倒対策も“子どもと一緒にやる”と理解が早い
家庭の地震対策を一緒に行うと、危険のイメージが明確になる。
● 家具の固定を一緒に確認
● ガラス飛散防止フィルムを貼る
● 防災ライト・ヘルメットの位置確認
作業に参加させることで「なぜ必要なのか」が腑に落ちる。
■⑥ 子ども専用の“防災バッグ”を作ると行動が早い
大きな非常持ち出し袋は重くて小学生には持てない。
だから“自分で持てるミニ防災セット”を作っておくと動きやすい。
● 小型ライト
● ホイッスル
● 連絡カード
● 小さめの水
● タオル
● 絆創膏セット
「自分で持てるサイズ」が防災教育では非常に重要。
■⑦ 避難所に行く必要がある時のルールも教える
迷ったり、走ったりする場面で事故が起きやすい。
● 大人の指示を必ず聞く
● 階段は走らない
● 友達とはぐれたら戻らず係員に伝える
● 靴は必ず履く（裸足は危険）
避難行動は“事前のイメージトレーニング”で安全性が大きく変わる。
■⑧ 地震の動画を一緒に見ると、理解が一気に深まる
小学生は“体験に近い情報”で覚える力が強い。
● 家具が倒れる映像
● ガラスが割れる様子
● 地震の揺れの強さの解説動画
見たことがあるだけで、地震時の判断力は確実に上がる。
■まとめ｜小学生でも“地震から自分を守る力”は確実に身につく
地震は突然起きるが、行動は事前に準備できる災害。
今日から1つずつ教えていくだけで、子どもの自助力は格段に高まる。
● 3つの身の守り行動
● 危険ゾーンの把握
● 留守番時のルール
● 通学中の安全確保
● 家具の固定を体験
● 子ども専用防災バッグ
防災教育は「一緒にやる」だけで効果が倍になる。
家庭の中で安全行動を習慣化していけば、地震から子どもの命を守れる力は確実に育つ。
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