地震・火災・豪雨などの災害時、小学生が最も困りやすいのが「安全な歩き方・移動の仕方」。
避難行動は“知識より動き方”が重要で、正しく歩けるかどうかでケガのリスクが大きく変わる。
この記事では、小学生が災害時に安全に逃げられるように、家庭で教えておきたい基本動作をまとめる。
■① 小学生は“走らないこと”が最初の防災行動
避難=走る、ではない。むしろ走る方が危険。
● 転倒リスクが高い
● 周囲の人にぶつかり二次被害になる
● 暗い場所では障害物に気づけない
まずは「ゆっくり・確実に安全を確認しながら歩く」ことを徹底して教える。
■② 頭を守る姿勢で歩くクセをつける
災害時は上から物が落ちてくる可能性がある。
小学生でもできる“頭を守る歩き方”を教えると安全度が大きく上がる。
● ランドセル・手提げバッグで頭を守る
● 片手で頭を押さえながら歩く
● 壁側を歩きガラスから離れる
「とにかく頭を守る」が小学生防災の最優先。
■③ 階段の避難は“1段ずつ・手すり”が大原則
階段は災害時の事故が最も多い場所。
次の3つを先に教えておくと行動が安定する。
● 手すりを絶対に使う
● 1段ずつ確実に下りる
● 人が多い時は押さない・並んで進む
特に地震後の階段は段差がずれていることがあるため、慎重さが命を守る。
■④ ガラス・棚・看板には“近づかない”
小学生は“興味”で危険に近づきやすい。
災害時は次のものに絶対に近づかないと教えておく。
● ガラス・窓・ショーケース
● 倒れかけの棚
● 落ちそうな看板
● 電柱・ブロック塀
避難経路は「危ないものから遠いルート」を選ばせる。
■⑤ 道路では車より“水”に注意する
災害時の道路では、水の流れが最も危険。
● 10cmの浅い水でも小学生は足を取られる
● 側溝やマンホールが外れている
● 流れの速い水は大人でも耐えられない
とにかく“水に入らない”を徹底することが命を守る。
■⑥ 暗い場所はライトで“足元だけを照らす”
避難時のライトの使い方も重要。
● 足元を照らす
● まぶしい光を他人に向けない
● 電池は節約し、必要な時だけ点灯
ライトは“安全確認の道具”であり、遊び道具ではないことを伝える。
■⑦ 子どもだけの時は“止まる・考える・知らせる”
親がいない時に災害が起きた場合、小学生でもできる3ステップを教える。
● 止まる:むやみに走らない
● 考える:安全な場所を探す
● 知らせる:先生・近くの大人に伝える
このシンプルな行動が、パニック防止に最も効果がある。
■⑧ 家族で“避難ルートの練習”をしておくと行動が劇的に変わる
避難の上達には“練習”が最も効果的。
一度歩くだけで子どもの行動力が大きく変わる。
● 自宅から避難場所まで歩く
● 夜間・雨の日にも歩いてみる
● 危険箇所を一緒に確認する
経験がある子は、災害時にパニックが少なくなる。
■まとめ|避難行動は“歩き方の教育”で子どもの命が守られる
小学生が災害時に安全に移動するには、次の8つを教えておくことが重要。
● 走らない
● 頭を守る姿勢で歩く
● 階段は手すり+1段ずつ
● ガラス・棚・看板に近づかない
● 水に入らない
● ライトは足元だけ
● 子どもだけの時は「止まる・考える・知らせる」
● 家族で避難ルートを歩いておく
“安全に歩く力”は、防災の基礎であり命を守る最強のスキル。
家庭での小さな練習が、子どもの未来を守る大きな力になる。

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